国民健康保険料を滞納したまま転居したらどうなるの?
「自己破産したら、税金はどうなるんだろう?もしかしたら払わなくてもいいの?」と思っている方もいらっしゃるようです。
だけど、それは誤解です。
自己破産さえすれば、すべてが許されるというのは、やはり甘えだと思います。
自分もお金に関しては、ものすごく甘いところがあったと思うので、敢えてこういった書き方をしますが・・・
自己破産する、ということは、「今の収入では、とても借金を返すことができないので、許してください」と法に頼ること。
だから、借金以外の支払い義務はずーーっと残るわけです。
まあ、考えようによっては、「借金を抱えている」ということは、すべての支払いが滞ってしまう、ことになってしまっているパターンがほとんどですよね。
場合によっては、「借金返済を免れても、他の返済が多くて、とても生きてはいけません」という状況にあることも。
それでも、法はそこまでは面倒見てくれません。
特に、自営業やアルバイト・パートの方で自分で国民健康保険料を支払っている方は、この国民健康保険料の滞納というのは、とても頭の痛い問題だと思います。
市民県民税に比べても、ものすごく高いんですよね。
会社勤めをしていて、社会保険に切り替わった時、「こんなに安いものなのか」と愕然としましたから。
そんなに収入が高くなくても(貧困レベルでも)、一回に支払う金額が2万円以上なんていうことはザラなんですよ。
これでは、借金に苦しんでいる人が支払える金額ではありません。
当然、自己破産しても他の債務整理をして借金が軽減されても、滞納分をまとめて支払えるものではないのです。
だけど、もう過ぎた分の国民健康保険料についても、当然支払い義務は残ります。
国民健康保険料を滞納し続けているととんでもないことに!
ずーっと支払わないで居ると、督促状が来たりいずれは催告書も来ますから、なんとかしなければならないですよね。
「差し押さえ」なんていうことも、「そこまでしないだろう」なんて甘く考えていたら痛い目に遭いますよ。
今は税金逃れの人も多く、各自治体も頭を抱えている状態ですから、以前よりも滞納に関しては厳しくなっているのです。
それもこれも、払わない方が悪いんですけど。
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まず、各市町村の役所に行って、窓口で事情を説明し、支払う気はあるけど一括で支払うことはできないことや、今の経済状況などを正直に話すしかないです。
そのことによって、分割で支払うなど条件を提示してくれますから。
最低でも月々5,000円くらいにはなるかと思いますが、受け付けてくれる可能性はあります。
その上で、収入が少ない場合は、「今の経済状況のお尋ね」のような書類に正直に書き込めば、国民健康保険料自体が安くなる可能性もあるのです。
結局は、自分が動かないと何も変わらない、ということ。
転居すれば国保滞納分は支払わなくて良い?
よく「国保滞納のまま転出届を出したら、支払いを逃れられる」という噂を耳にしますが、引っ越しもしないで転出届は出せませんし、出してしまったら、その後の生活は成り立たないですよね。
住民票から姿を消すわけですから、言ってみれば「夜逃げ」と一緒です。
実際に引っ越しをした場合でも、転出届には新しい住所を書くので、督促状が新しい住所に送られてくるだけです。
国民健康保険料の滞納分が高額になってしまっていたら、「逃れたい」という気持ちになるのはわかりますが、やはり、そうなる前に相談するのが一番でしょう。
追記:「引っ越しの時に国保の滞納分を、一括請求された」という方が、体験談を書いていました。
なんでも、引っ越しの手続きに市役所に行ったら、他の窓口で手続きしているにも関わらず、「◯◯さんは、昨年5月から今年3月までの国民保険料が未納になっています。清算はできますか?」と言われたそうです。
わかっていたことなのですが、「他の課で転出手続きを済ませてしまえば、国保の手続きは後ですれば良い」と思っていたとのこと。
不意打ちをくらい、言葉に詰まっていたら、役所の方も、滞納する方が多く慣れていたのか、「今すぐに一括で払えなければ、分割払いもできますよ。」と言ってくれたとか。
役場によっては、「分割払いで」ということも、なかなか承認してくれないところもあるようなので、この方はラッキーでしたね。
とにかく、月々5,000円の分割払いで承認してもらい、請求書と誓約書は郵送してもらうことで、同意してもらいました、ということです。
引っ越しとなると、いろいろ出費も増えますから、「国保の滞納金を支払ってから引っ越す」というのはわかっていても、「後でなんとかなるだろう」と後回しにしてしまう気持ちはわかります。
転居手続き時に、見逃されていたとしても、ある日突然高額な滞納金を一括請求する書類が送られてきた(延滞金がかかるので)、というケースもありますので、滞納していた場合は、できるだけ早く相談に行くのがベストでしょう。