金融事故者になると、どの金融業者に申し込んでもまず断られます。
そうなると、今までは無担保ローンという選択肢しかなかったものが、「不動産担保ローンなら貸してくれるのではないか?」という淡い期待を抱くようになることも。
金融事故者という認識もあいまいで、「多重債務であちこち借りていてもうどこからも借りられない状態」という方から「自己破産をして正真正銘の金融事故者」という方まで。
中には、「多重債務とまでは行かないけれど、借りたお金が返せなくて、現在滞納してしまっている」という方もいらっしゃるでしょう。
「借金滞納」に関しては、それだけでも「個人信用情報」に「事故歴」はつきますからね。
ただ、こちらのブログで「金融事故者」は、「債務整理をした後でまだ個人信用情報の事故歴が取れない方」を指している場合が多いです。
まあ、正確には事故歴という欄があるわけではなく、「異動情報」や「事故情報」が登録されることになります。
だから、一定期間が過ぎれば、今までの取引履歴もきれいさっぱり消える、ということになるんです。
だから、今回のテーマである「金融事故者だと不動産担保ローンも無理?」というご質問だと、「まず借りられないでしょう」という答えになってしまいますね。
これが、多重債務の段階なら、まだ借りられる可能性はあると思います。
ただし、お持ちになっている不動産の価値が高いと思われる場合に限るんですよ。
ある程度交通の便の良い場所に建っているとか、築年数があまり経っていない、人気のある駅周辺に住んでいるとかですね。
とにかく、資産価値が高ければ、万が一借金の返済が滞っても売却すれば良い訳ですから、他社借入れが多くても借りられる可能性はあります。
一時、「年金生活者の方でも融資可能」という不動産担保ローンの広告をあちこちで見かけたことがありますが、結局は同じ考えなんでしょうね。
高齢でもうどこからもお金が借りられない人が借りるただひとつの方法とは?
これも、考え方が二通りあって、不動産担保ローンでとりあえずまとまったお金を借りるか、あるいは売却してお金に変えるかということです。
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不動産担保ローンで例えばお金を200万円とか借りられた場合、やはり月々の支払い額はかなりの金額になってしまいます。
もし、多重債務で生活にも困っている状態ならば、結局は借金返済が滞り、家まで取られてしまうことにもなりかねません。
それならば、先に決心して家を売却し、それこそ「裸一貫」で出直した方が良いかもしれません。
任意売却という方法を利用すれば、競売に出さなくても、家や土地を売りに出して、買い手が付けば、その金額は自動的に債権者に分配されることになります。
任意売却を取り扱っている不動産会社に依頼すれば、特にこちらが何かするわけではなく、通常の不動産売買と同じように売りに出されるのです。
雪だるま式に借金を増やしてしまい、債務整理にまで追い込まれた私が言うのもなんですが、「何とかしてお金を借りよう」と思っているうちは、なかなか前に進めないような気がします。
私たちは、とかく「何かを失う」ということを避けようとしてしまいますが、「一番大事なものは何か?」ということを考えれば、何を優先させれば良いのかがわかってくるのでは?と思いますね。