「生きにくい世の中」と一言で片付けてしまえばそれまでですが、わたしたちは、生きていかなければなりません。
とは言え、現在、見えないものの物価高により生活に困窮する年金生活者が増えています。
いえ、年金生活者だけではなく、若者だって生活に困窮している人はたくさんいます。
彼らは、「お金を借りるしかない……」と途方に暮れている状況です。
そんな人達を、まるで「獲物」と言わんばかりにターゲットにし、甘い誘い文句で「お金が借りられますよ」と言ってくる人たちが居ます。
その誘い文句の先には、何が待っているのでしょうか?
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実は、年金を担保にお金を借ることができる「年金担保融資制度」という制度がありました。
この制度では、条件が揃えば、平均月14万5,665円を借りることができるのです。
ただし、民間で年金を担保にお金を借りることは、法律で禁止されているため、唯一例外となるのが、厚生労働省の所管にある独立行政法人福祉医療機構による「年金担保融資制度」ということ。
この制度を利用するには、入院・手術などの医療費、介護サービスの利用料金や介護施設の入居一時金、自宅の改修工事、引越し費用、冠婚葬祭費など具体的な用途を説明する必要があります。
平均月14万円の借入で老後の安心を得られるかは人それぞれですが、年金プラス月10万円以上借りられれば、不測の事態があっても、なんとか対応できるでしょう。
また、現在の物価上昇によって、収入が限られる年金世代の人たちは、ますます生活が苦しくなっています。
この状況下で、年金担保融資を利用することは最後の手段であり、慎重な判断を要することは言うまでもありません。
そんな、唯一の対応策であった、年金担保融資制度が2022年3月末に受付終了したのです。
中には知らない人も居るでしょう。
と言いますか、私も知らなかったです。
だから、年金を担保にお金を借りる手段は原則的に「無い」という状況なのに、「年金を担保にお金を貸しますよ」と言われれば、つい信じてしまう人も多いんですよね。
それを良いことに、高齢者をはじめとする弱者層を狙った詐欺が後を絶ちません。
「中高年専門や高齢者歓迎」といった宣伝文句で年金を担保に融資するという手法が一般的ですが、これは違法な融資業者による可能性が高いです。
このような不当な手法に引っかからないためにも、年金を担保にお金を借りることはできないということを再確認し、信頼できる金融機関や公的制度を利用することが大切です。
詐欺行為は法律によって厳しく罰せられるため、被害に遭った際にはすぐに警察に届け出ることが必要です。
高齢者や弱者層を狙った犯罪にはくれぐれも注意し、健全な生活を送るための知識と対策を持っておくことが重要です。
しかし、年金担保融資制度が受け付け終了した後も、政府は年金生活者の支援策を模索しているようです。
具体的な仕組みはまだ詳細が明らかにされていませんが、将来的には年金を受け取っている人たちが低利率でお金を借りることができるようになるかもしれません。
とは言え、民間で「年金を担保にお金を貸す」という業者に関しては、悪徳であることは間違い無いので、甘い話には絶対に乗らないようにしましょう。
追記:年金を担保にお金を貸すことは違法ですが、年金生活者が消費者金融等からお金を借りることはできます。(審査基準による)
ただ、その場合は金利もかさみますので、よくよく考えて、どうしても借りなければいけない時だけにしましょう。