不動産担保ローンに関しては、他でお金を借りられない人の最期の砦のようになっていますが、いくら無担保よりは借りやすいと言っても、簡単ではないというのが本当のところ。
ここで復習しておくと、不動産担保ローンというのは、金融業者から融資を受ける際に、土地・建物、マンション、アパートなど個人が所有している財産を担保にしてお金を借りることです。
まあ、名前からも容易に察することができるのですが。
不動産という、財産の中でも一番と言っていいくらい高額なものを担保にするため、融資枠も大きいことがメリットになります。
※逆に、「キャッシングの審査に通らないから、不動産を担保にして10万円くらい借りたい」という場合、審査に受かりにくい、という特徴があります。
なぜかと言うと、土地やマンション、家屋など不動産の価値を評価するには、コストがかかるからで、貸す側からしてみたら、「せめて100万円を超える金額を貸し付けたい」という裏事情があるのです。
不動産担保ローンの広告を見ると「最低10万円から貸し付けます」とは書いてありますが、鵜呑みにしない方が良いでしょう。
あとは、先程も書いたように、多重債務などでもうどこからもお金を借りられない状況になった時に、「不動産担保ローンなら借りられるかも」と思ってしまうことはありますね。
昔から、お金に困ったら、まずは家にあるもの、着物や骨董品などを質屋に入れる、それでもダメだったら家を売る、と言う感じですかね。
もっとも、大昔は、庶民が不動産を所有するということは無かったのでしょうが。
なんとなく、水戸黄門さんの印籠みたいに、不動産を見せただけで、金融業者の態度がころっと変わり、すぐにお金を貸してくれるなんていうイメージを持つ人も居ますが、不動産次第ということ。
都内の一等地とまでは行かなくても、人気の住宅街とか交通の便の良い場所に建っている、比較的築年数の新しい物件なら「すぐに」貸してくれるかどうかは知りませんが、かなり有利になるのは確かです。
反対に、辺ぴな場所にたたずむ築年数もわからないくらいの古い家となると、不動産としても価値も低いことから、ほとんど評価されないでしょうね
私の場合も、一度不動産担保ローンに申し込んだことがあるのですが、比較的築年数が新しかったにも関わらず、土地価格が安いところだったために、審査に受からなかった経験があります。
と、今までは主に一軒家のケースで考えていましたが、中にはマンションを担保にお金を借りたい、という方もいらっしゃるでしょう。
マンションの場合でも、自分名義で所有している場合は、不動産としては何ら変わらないのですが、やはり築年数が古くなると不利になります。
一軒家の場合だと、例えば築30年以上の家だとしても、人気のあるエリアに建っていれば土地の評価額は高いので審査に受かりやすいということ。
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マンションに限らず、不動産担保ローンでは、物件の評価額が基本になり、その70%~80%までの借り入れが可能になるため、審査の有無や借入金額についても、評価額次第ということになります。
しかも、ほとんどの方はまだローン返済中だと思うので、実際に借りられる金額は、もっと少なくなるのが現状です。
それに、タイトルの「無職でもマンションを担保にお金を借りる」ということですが、いくら立派な担保があったとしても、お金を借りることには違いはありません。
となると、審査時に無職というだけで、はじかれる可能性は大です。
実際に毎月返済できるかどうか、大いに疑問ですから。
最初から「返せない」ということがわかっているのなら、潔くマンションを手放した方が良いでしょう。
不動産の売買となると、お金を借りるようなわけには行きませんが、もし、すぐに買い手が見つかりそうなマンションを持っているのなら、ある程度損をしても、マンションを売ってお金にして、そのお金を元手に心機一転頑張るという方法もあるということです。
追記:無職だと不動産担保ローンを借りるのはまず無理、と書きましたが、やはり持っている不動産の価値による、という意見をよく見かけます。
ある女性は、普通の主婦だったそうですが、両親が亡くなって、倉庫も含めた巨大な土地を相続したそうです。
せっかく両親が残してくれた土地なので、すぐに手放す気にはならなかったそうですが、管理するだけでもかなりの金額がかかります。
金融業者に相談したら、二つ返事で不動産担保ローンとして1,000万円貸してくれたとか。
その後どうするか?悩ましいところですが、今の時代でも、条件さえ合えばすぐにお金が動くことがあるんだ、という良い例ですよね。
※無職と言っても、年金生活者やすでに持っている不動産から収入を得ている場合は、定期収入があるということで、審査に通る可能性は高いでしょう。