最近は、あまり見かけなくなったと思っていた「借金の整理屋」ですが、ついこの間SNSで見かけました。
「借金がある」なんてつぶやいてしまったら、それこそ格好のターゲットとなり、まとわりつかれますよ。
まあ、SNSの場合は、無視すれば良いのですが・・・
多重債務などで、本気で「借金を整理したいけど、費用が心配」と思っている方はたくさんいらっしゃいますよね。
私も、費用の点がネックになって、なかなか重い腰を上げられませんでしたから。
そんな時に「借金整理を安く引き受けます」なんていう広告を見かけたら?そして、そこには弁護士の名前も書かれていたら?
通常の精神状態では騙されないことも、借金に疲れ果てている時には、甘いささやきにつられてしまうのです。
たいてい、こういった広告を出しているのは「整理屋」と呼ばれる悪徳業者で、弁護士の名前も架空のことが多く、借金に困っている人からお金を巻き上げることが目的です。
「お金の無い人からさらにお金を取るなんて、ひどいなー」と思うでしょうが、お金に困っているからこそ、軽率な判断をしてしまうことを、相手はよく知っているので、言葉巧みに寄ってくるというわけ。
最初は、「弁護士が介入して、あなたの借金を少なくします。」という触れ込みで、あまとめローンのような感じで借金を整理することを勧めてきます。
「弁護士が中に入ってくれるなら、法的に問題が無いだろう」なんて思うと危険です。
「おかしいな」と思ったら、弁護士の名前を確かめたほうが良いです。
今はネットでなんでも調べられる時代ですから、所属している弁護士会と名前がわかれば、検索でわかるはずなんですよ。
整理屋が主張する「弁護士」は存在しないことが多いので、検索しても引っかからないのです。
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その時点で気づかないで、相手のペースに乗ってしまうと、「整理手付金」という名目でお金を取られたり、「債権者に返済する」ということで、まとまったお金を請求されることも。
実際に、法的には全く効力の無い架空の受任通知を貸金業者に送ったりして、書類だけはつじつまを合わせてくることもあるので、法律の知識が無い私達にとっては、手強い相手とも言えます。
こちらとしては、最初に請求された金額が、借金の合計金額の数分の一だったりすると、「この金額で借金とおさらばできるのか」と渡してしまうかもしれませんが、ちょっと待ってください!
そのお金はすべて悪徳業者のものになり、さらに手数料として数十万円単位のお金を要求されることも。
最悪の場合、「そんなお金は支払えない」と言うと「ローンで支払えますよ」と今度は、闇金融を紹介する、というケースもあるのです。
そうなると、いくらローンで支払えても、金利はトイチ(10日で1割年利だと365%)なんていう、あり得ない数字になるので、借金苦の上にさらに地獄の借金が積み重なる、ということに。
整理屋と紹介屋にはつながっていることが多いので、すべては、最初から仕組まれた罠なんですよね。
こういうことって、なんとか詐欺と同じで、「どうして、こんなわかりやすい手口で騙されるんだろう?」と思うのですが、実際に自分が遭遇してしまうと、意外と騙されてしまうものなんですよ。
本当は、借金苦になる前に、こういった悪徳業者の情報を知っていれば良いのですが、普段はあまりこういったことに興味を示しませんから。
だからこそだまされる人も居るわけですが、多重債務の人は特に「こんな時だからこそ、冷静になる」ということを心がけましょう。