「任意整理の手続きを弁護士さんにお願いしているのですが、任意整理中でも楽天カードの審査に受かりますか？」というご質問です。
楽天銀行は、比較的審査が柔軟なことで知られていますが、任意整理で債務を完済した後ならまだ審査に受かるかもしれませんが、手続きの真っ最中だと、審査に受かることはまず無いでしょう。
とは言え、債務整理の中でも、自己破産と違って、喪明け後の審査では比較的受かりやすい、と言われているのが任意整理です。
そもそも、任意整理の手続とはどういったことをするのでしょうか？
任意整理をする時は、まず弁護士事務所または司法書士事務所に行き、手続きを依頼します。
この場合も他の自己破産や個人民事版再生とは違って、手続に成功報酬が発生することを覚えておきましょう。
規定の報酬額は、通常、弁護士・司法書士それぞれの事務所によって違いますが、弁護士会統一報酬基準と呼ばれる金額があるので、極端に金額が変わることはありません。
お金を借りた人とお金を貸した金融機関との間で和解が成立して初めて成功報酬が発生しますので、任意整理の手続きが終わってから支払金額が決定します。
任意整理といっても、その人が何社の金融機関からどれくらいのお金を借りているのか、借金の返済額はどれくらいなのかによって、任意整理にかかる費用が変わってきます。
弁護士事務所に初期の着手金として20万円程度の費用を支払う必要があるケースもあるので、用意しておいた方が良いでしょう。
まとめて支払えない時には、分割払いに対応してくれる法律事務所も多いですし、「法テラス」で相談することもできます。
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だけど、着手金はなんとかなっても、任意整理によって借金返済額がどれくらい減額されるかわからないので、和解したとしても、残債を支払う能力が無い場合もあります。
そうなると、個人民事再生や自己破産に切り替えないといけなくなります。
支払不能になったら、なるべく早く弁護士や司法書士に相談する必要があるのですが、場合によっては、支払金額が高額になってしまうことも。
そんなことの無いように、最初に任意整理を決める時に、「月々決まった金額を支払える余裕は残っているのか？」ということを、将来も見据えながら判断するようにしましょう。
任意整理は、借金返済自体は自己破産とは違って、完済するまでずっとし続けなくてはならないのです。
とは言え、メリットとしては、「裁判所への申立てをしないので、諸々の書類を集める必要がない」が一番大きいです。
裁判所への申立てをするためには、個人再生や自己破産の場合、住民票や戸籍謄本、給与明細書や収入印紙、銀行口座の過去2年間に渡る収支証明書、申立理由についての文書、個人資産や家計状況の詳しい一覧書などを用意しなければなりません。
この骨の折れる文書が不要なだけでも、任意整理の方が有利だと言えます。
また、債務整理といっても、任意整理では、任意整理したくない債権者がいれば、除外することができるのです。
そのため、どうしても残したいクレジットカードや、車のローンなど、支払いを続けることができれば、そのまま残すことができます。
確かに、自己破産をすればすべての借金を無くすことができますが、本当に借金を返済しなくてもいいように免責を得るには、非常に長い手続きを踏まなければなりません。
ただ、任意整理も債務整理することには変わりが無いので、ブラックリストに掲載されてしまい5～7年間はローンが組めない状態になるので、デメリットと言えるでしょう。
それも、現在では「減額したとは言え借金を完済した」ことが認められるケースが多く、3年でクレジットカードを取得した方もいらっしゃるようです。
結局は、現在の収入や属性次第と言えますね。
