債務整理の返済中に、なんとかして子どもの大学受験費用を借りたいという切実な質問がありました。
よくわかります。
債務整理をした本人は、ローンの取り扱いやクレジットカードの利用ができなくなっても仕方のないこと。
社会的制裁を受けるのは当たり前ですから、受け入れるしか無いのです。
だけど、自分の子どもには、せめて人並みの教育は受けさせてあげたい、と思うのは親心。
債務整理という状況になっても教育費だけは手を付けずに守ってきた、という方も多いでしょう。
私自身も、多重債務時代の苦しい時でも、子どもの学資保険だけは払い続けてきました。
それでも、もうどうしようもなくて、食べるものにも困ってしまった時に解約してしまったんです。
まあ、結局は学資保険だけではまかないきれなかったのですけどね。
債務整理中や債務整理後にローンが組めなくて苦しむのは、こういう時ではないでしょうか?
もちろん、子どもも尋常な状態ではないことはよーくわかっていますから、アルバイトをしながら学費の一部や生活費は自分で出すつもりということがほとんどでしょう。
だけど、入学時には国立でも百万円単位のまとまったお金は必要になりますから。
うちのような田舎に住んでいる場合、大学進学と同時に一人暮らしになりますから、準備にもお金が必要になるのです。
債務整理をしたら、5年から10年はローンは組めませんから、銀行や信販会社の教育ローンはおろか、消費者金融からの借り入れすらできない状態です。
ではどうすれば良いのか?
咄嗟に頭に浮かぶのが、「国からお金を借りられないだろうか?」ということ。
日本政策金融公庫の教育ローンなら借りられるのでは?と淡い期待を抱くのです。
国の金融機関なのだから、民間の金融業者のように個人信用情報は参照しないのでは?と思うのですが・・・
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結局、審査については他の金融機関と同じく不透明な部分はあるものの、個人信用情報は参照するということです。
と言っても、個人信用情報機関の「シー・アイ・シー」「JICC:日本信用情報機構」「KSC:全国銀行個人信用情報センター」のうち、KSCだけと言われていますが、実際のところは定かではありません。
「信用情報の内容よりも、税金を滞納していた、あるいはしているということの方が問題とされる」という情報もありますが、確かにそういったこともあるでしょう。
ならば、「債務整理のことは隠して申請することは可能?」と裏技のようなことを考えてしまいますが、借金を申告する義務はあるので、その部分に違反することに。
万が一バレなかったとしても、発覚した時点で、借り入れがダメになってしまうだけでなく、すでに借り入れしてしまった場合、全額返納なんていうことも考えられます。
そんな危ない橋は渡れないですよね。
となると、最初から奨学金を借りることを考えたほうが良いかもしれません。
奨学金を借りる時は、親ではなく子ども本人の名義で借りられるので、親が債務整理をしていても審査に通ることは可能です。
この場合、保証人は親ではなく、保証制度を利用することが大切です。
あとは、生活福祉資金貸付制度でも、「教育支援資金」の名目で、お金を借りることは可能です。
ただし、条件に当てはまらないと借りられませんので、お住まいの市町村の社会福祉協議会に聞いてみることをおすすめします。