多重債務者じゃなくても、国民健康保険料が高すぎて生活できない、なんていう方が増えています。
どうしてなんでしょう?
国民健康保険料が高いというのは、何も今に始まったことではないのですが、一流企業以外の会社でほとんどお給料が上がらない今、社会問題になってもおかしくないくらいだと思います。
もっとも、正社員の方だと社会保険なので、どっちみち関係ないんですけどね。
高い高いと言っても、国民健康保険料は各市区町村によって大きく異なり、なんと、一番高い北海道の町と安い九州の都市では10万以上の差があることも。
これは、一般的な年収の世帯をモデルとした数字ですので、低所得者層での負担はもっと大きく格差も大きいということになります。
これでは、国民健康保険料未納や滞納の人が増えても仕方がないとも思えます。
とは言え、加入は任意ではなく義務なので、未納や滞納の時期が長ければ、当然督促状や催告書で滞納分の請求書が送られてきます。
そこには、今までの滞納分プラス延滞料金がしっかりと書き込まれていますので、5年も滞納していれば数十万、中には100万を超えるケースも少なくありません。
私も催告書を受け取ったことがあるので、その時の恐怖は忘れることができないです。
「何月何日までに全金額の支払いをするか、できない場合は窓口に相談に来てください。期限を過ぎた場合は差し押さえなどの処分を受けることがあります。」というような内容だったと思います。
今までも督促状は送られてきましたが、どうしても支払えないために後回しにしていた結果がこれです。
恐る恐る市役所の市税収納課に電話をして、窓口に相談に行くことにしましたが、その時はまだ減免制度があることすら知りませんでした。
とにかく全額一括で支払うことと差し押さえだけは止めてもらわないと、という一心で窓口に行ったことだけは鮮明に覚えています。
市役所の窓口で借金の返済云々の話はできませんから、収入が不安定なことと現在は非常に少ないこと、他の職を探しているけれどすぐには決まらないことなどを説明し、支払う気持ちはあることも伝えました。
ネットで調べて「分納も可能である」という知識はあったので、なんとか分納にしてもらえないだろうか?ということも重ねてお願いしました。
係の方は淡々とこちらの話しを聞いてくれましたが、「分納にしても1年で完済できる金額でないと受け付けられない」と言われ、途方に暮れる気持ちになっていたのですが・・・
上司の方に相談してくださり、減免制度が受けられることになったのです。
スポンサーリンク
国民健康保険料の減免制度は、各市区町村ごとに定められた制度で、主に災害などを受けた場合や収入が激減した場合に税金が安くなる制度です。
減免される金額も具体的な基準も、すべて自治体に委ねられているため、住んでいる場所によって違ってきます。
中には減免制度そのものを積極的に受け入れない、または減免制度自体が無い市町村もあるそうなので、事前の情報収集は必須ですね。
できれば、引っ越す時にも国民健康保険料の計算や滞納時の対処方法まで確認してから決めたい、と思ったほどです。
私の場合は、国民健康保険料の減免申請が晴れて受けられることになり、簡単な生活費の収支計算と現在の財産状況などの提出で受け入れてもらえたのですが、場合によっては、給与明細、預貯金通帳、家賃や公共料金支払いの領収書まで必要なこともあります。
とにかく、隠し事をしないで、現在の生活状況を正直に書いて提出すれば、収入が基準以下の場合は速やかに減免措置が受けられるはず。
できれば、催告書が来る前に相談しに行くほうが良いのですが、少なくとも催告書の支払期限までには必ず相談に行くようにしてください。
そうしないと、延滞金がどんどん増えて、とんでもない金額になってしまいますから。
税金の延滞金と言えども、放置していれば、14%以上も金利が付いてしまうので、すでに民間の金融業者からお金を借りているのと変わらない状態なのです。
そうなってから慌てないためにも、早めに相談というのが鉄則ですね。
追記:健康保険証が廃止になって、マイナンバーカードしか使えなくなったら、保険料を支払っていない人はどうなるんでしょう?
健康保険証の部分が使えなくなるのか?はたまた、マイナンバーカードが使えなくなってしまうのか?
まあ、そんなことを考えるのは、国保を滞納したことがある人だけでしょうけど。