自己破産すると、持ち家であれば競売にかけられるか、任意売却で売って、そのお金を債権者に分配してもらうことになります。
家だけでなく、車も取り上げられる可能性は高いでしょう。
となると、身ぐるみはがれた状態になってしまった自分を想像してゾッとしますよね。
まあ、自己破産するというのはそういうことなのですが、実際には、
◯20万円以下の物品は取り上げられることは無い
◯99万円以内の現金は手元に置いておける
ということなので、アパートを借りたり引っ越すことはできるのです。
とは言え、ローン地獄におちいって多重債務にまでなった人が、100万円近い現金を残しておけるのか?とは思いますけど。
たいていは、借金返済にために消えているか、食べ物を買うお金や電気が止められそうになった時に払う、なけなしのお金として使われるか、で無くなってしまうでしょう。
ほとんどの人が、所持金ゼロに近い状態で、自己破産を決心するのではないかと思います。
まあ、ゼロでは無いにしろ、生活費以外のお金は一銭も出せない状態かと。
となると、いくら最低限の家電や家具が残されたとしても、住む家が無くては「やっぱりホームレスに?」となってしまいます。
私も、ローン地獄に陥っていた時、街でホームレスの男性を見かける度に(いつも同じ人)、「あー、そのうちこんな生活をするようになってしまうのか」と悲観していましたから。
だけど、ひとりならともかく、家族が居たら、そんなことはできません。
ならばどうする?ということですが・・・
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とりあえず、競売にかけられたとしても、買い主が現れるまではその家に住んでいられます。
そして、我が家のようにかなりボロボロの中古で辺ぴな土地に建っている場合、そうそう売れることはありません。
中には、2,3年かかった、なんていうケースもあるようなので、その間に次に住む所を見つけることはできます。
お金の問題があるのですが、債権者も出てもらわないと困るので、家が売れたお金の中から引っ越し代を出してくれることがあるのです。
多い時には数十万円ということもあるので、引っ越し代と安いアパートの契約金くらいは出せそうですね。
※「リースバック」や「買い戻し」という方法で、相場程度の家賃を支払うことができれば、住み続けることも可能です。
ただし、条件が揃わないと難しいでしょう。
また、ハローワークで相談すれば、雇用促進住宅への入居申し込みができるので、うまくすれば、2,3万円あるいはもっと安い賃料で借りることができます。
自己破産しても会社を辞めないで働き続けることはできるので、民間の金融業者からはお金は借りられないけど、公的資金の生活福祉資金なら借りることはできるはずです。
引っ越し代と当座の生活費がなんとかなれば、「また一から頑張ろう」という気持ちにもなれますよね。
それでも、どうしたら良いかわからない時には、とにかく、法律扶助制度を活用して、「なんとかならないか?」を相談しましょう。
具体的には、お住まいの近くにある「法テラス」に行って相談する、ということ。
ひとりで悩んでいても解決策が見つからない時には、とにかく誰かに相談することが一番です。