自己破産したらすべて取り上げられて何も無くなってしまう?
自己破産してしまうと、何もかも取り上げられて、手元には何も残らなくなる。
文字通り「すっからかん」の人生を歩まなければならなくなる。
というのが、一般的な認識ですよね。
だけど、考えてみてください。
そんなことをされたら、生きていけなくなります。
もちろん、借金の重圧から解放されるのだから、社会的制裁や金銭の没収は仕方がないとしても、最低限生きていくだけの物やお金は必要なのです。
だから、持ち家や車を取り上げられても、手元に20万円以上の価値のある物が無ければ、そのまま生活することができるということ。
ただまあ、どんなにオンボロな家でも、持ち家なら競売にかけられたりして、住み続けることができなくなりますので、ホームレス状態になってしまうことも。
とは言え、賃貸契約はできるので、安アパートに移り住むくらいのことはできるでしょう。
私の知り合いは、自己破産後、ハローワークで紹介された「雇用促進住宅」に移り住み、家賃も一万円代で「大分楽になった」と言っていましたから、イザとなればなんとかなるものです。
老後破産という言葉も、今や他人事ではない時代。
年取ってから破産したら、年金も取り上げられる?
年を取ってからの自己破産は、特別辛いことも多いですが、「年金も取り上げられてしまうのか?」という疑問があります。
知ってますか?
今は、有名大学卒で有名企業に勤めていた方でも、60歳を過ぎてからの再就職は難しく、シルバー人材などに登録するしか無い状況におちいっているケースが多いことを。
シルバー人材を悪く言っているのではなく、仕事自体が少ないので、どうしても年金が無いと食べていけないくらいの収入しかもらえません。
60を過ぎても働けるくらい健康な方でもそうですから、蓄えも無く持病があるような場合は、もっと悲惨です。
だから、年金を取られてしまっては、もうどうにもならないですよね。
ご安心ください。自己破産をしてしまっても、国民年金や厚生年金、共済年金などの公的年金まで取り上げられたり、差し押さえに合ったりすることはありません。
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iDeCo(イデコ)などの個人年金は取り上げられる?
では、iDeCo(イデコ)などの個人年金は?
若い頃から、「公的年金では老後が心配だから」とコツコツ貯めてきた個人年金がある、という方。
残念ながら、個人年金に関しては、取り上げられる可能性が大なんです。
というのは、個人年金に関しては、生命保険などと同様の扱いになる、ということ。
つまり、どんなにコツコツ貯めたお金でも、解約して払戻金を資産として債権者に分けてもらうことになるのです。
預貯金と、何ら変わらない扱いになるので、自己破産すれば、取られるのは当たり前ていう感じでしょうか?
ただし、払戻金が他の保険などと合算して20万以上にならなければ、差し押さえられない。
ということなのですが、「原則として」という但し書き」は付いています。
老後の生活のために貯めるお金ですから、事前に貸付制度を利用して借りてしまった、なんていうことでも無い限り、20万円は超えていると考えるのが普通でしょう。
しかも、生活が厳しい時に使えないというのは、とても歯がゆい気持ちがしますが、ここは、すっぱりと諦めるしかありません。
その時は、そこまでの余裕は無いですが、「少しでも返済できたのだから」と思うしか無いですね。