「もし宝くじで12億円が当たったら…」なんて妄想、誰でも一度はしたことがありますよね。
でも、いざ現実的に考えると気になるのが「税金ってどれくらい取られるの?」というところ。
そこで今回は、宝くじで12億円当選したときの税金事情をわかりやすくまとめてみました。さらに、実際に手元に残る金額や、意外と見落としがちなポイントについてもシミュレーションしていきます。
宝くじの当選金には税金がかからないって本当?
まず結論からお伝えします。
宝くじの当選金には「所得税」や「住民税」はかかりません。
これは法律でしっかり決まっていて、宝くじは「当選金付証票法」という法律のもとで販売されています。
宝くじを買うときに、実はすでに「販売代金の一部」が税金や公共事業に回っているんですね。そのため、当たった人が二重に税金を取られることはない、という仕組みになっています。
つまり、12億円が当たったら、そのまま丸ごと12億円を受け取れるんです。
ここだけ聞くと「夢ありすぎ!」と思いますよね。
でも実は落とし穴がある?「贈与税」に注意!
「え、じゃあ本当に12億円まるっと自由に使えるの?」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
宝くじ当選金そのものには税金はかかりませんが、その後の使い方次第で税金が発生する可能性があります。
特に気をつけたいのが「贈与税」です。
たとえば、当選したお金を家族や友人に分けてあげようとすると、それは「贈与」とみなされてしまいます。
贈与税は年間110万円までなら非課税枠あり
それを超えると、超えた金額に応じて最大55%も課税される
つまり「お父さんに1億円あげよう」「親友に5000万円プレゼントしよう」とやってしまうと、相手が多額の税金を払う羽目になるんです。
12億円まるごと自由に配ることはできない、ここが大きな落とし穴なんですね。
12億円を受け取ったあとに想定される税金シナリオ
では、実際に「12億円当たったらどうなるのか?」をシナリオ別に見ていきましょう。
① 自分で全部使う場合
→ 税金ゼロ。
買い物しても、旅行しても、自分のお金なら問題ありません。
② 家族に分けて渡す場合
→ 贈与税が発生。
たとえば、子どもに1億円あげた場合、税率はおおむね50%近く。実際には5000万円以上が税金で消えることになります。
③ 相続が発生した場合
→ 相続税の対象。
自分が亡くなったときに12億円が残っていれば、相続税の対象になります。基礎控除はあるものの、12億円規模だと相続税はかなりの額になります。
実際に「残るお金」をシミュレーション
「12億円当たったら税金でいくら残る?」という疑問に、具体的に数字を入れてみましょう。
ケース1:全部自分で使う
* 当選金:12億円
* 所得税:0円
* 贈与なし
* 手元に残る:12億円まるごと
ケース2:両親に1億円ずつあげる
* 両親それぞれに1億円を贈与
* 贈与税率:約50%
* 両親がそれぞれ5000万円以上を税金として納付
* 実際に両親の手元に残るのは約5000万円ずつ
→ 「あげたつもりが半分持っていかれる」状態ですね。
ケース3:子ども3人にそれぞれ2億円あげる
* 子ども1人あたり贈与額:2億円
* 贈与税率:約55%
* 税額:約1.1億円(1人あたり)
* 子どもの手元に残るのは9000万円程度
→ 気前よく配ったつもりでも、実際には税金でゴッソリ持っていかれます。
じゃあどうすればいいの?
「贈与したら税金がかかるなら、どうしたらいいの?」と思いますよね。
ここでよく使われるのが、非課税枠を活用した少額贈与です。
毎年110万円までは非課税
つまり10年かければ1100万円を無税で渡せる
また、「教育資金の一括贈与」や「結婚・子育て資金の一括贈与」にも非課税制度があります。
こうした制度をうまく使えば、少しずつ家族にお金を渡すことは可能です。
ただし、12億円を丸ごと渡すのは現実的ではありません。
結局のところ、自分が計画的に使うのが一番効率的ということですね。
12億円あったら税金以外に気をつけたいこと
実は税金より怖いのは「人間関係」や「お金の管理」です。
* 周囲にバレると「貸して」「ちょうだい」と言われる
* 大金を持つと詐欺や投資トラブルに巻き込まれる
* 一気に生活水準を上げるとお金の減りが早い
実際に高額当選者の体験談を見ても、幸せになった人ばかりではありません。
「当たってから不幸になった」というケースも少なくないんです。
まとめ
「12億当たったら税金はどうなる?」というテーマでまとめると、
* 宝くじの当選金そのものには税金がかからない
* でも贈与や相続で動かすと多額の税金が発生する
* 実際に手元に残したいなら、むやみに人に分けず自分で計画的に使うのがベスト
というのが現実でした。
夢の12億円、想像するだけでもワクワクしますよね。
ただ、本当に当たったら「どう守って、どう使うか」を冷静に考える必要がありそうです。