自己破産なんていう言葉は、ごくごく一部の間でしか使われていなかったと思うのに、最近は私の周りでもちょくちょく聞くようになりました。
それに、会社が民事再生の手続きを行うケースも非常に増えていますよね。
「こんなお馴染みの大企業が」というようなところでも、経営難が重なれば潰れてしまう時代なんです。
私が多重債務でもう自己破産しか道はないのか、と思っていた頃には、まだそんなにはなっていなかった気がします。
不況の泥沼からなかなか抜けられなかった時に、追い討ちをかける様な大震災や自然災害で、私たちの生活も本当に苦しくなったと言えるでしょう。
もしかしたら、多重債務に数年間苦しんだ後に債務整理を決断した私たちは、まだ「考える猶予」があっただけましかもしれません。
とにかく「自己破産」を選択せざるを得なくなった方々にとって、「自己破産後どうなってしまうのか?」ということは、とても心配なことですよね。
最悪の事態とも言える状態になるのは確かですが、それでも昔のことを思ったら、今はそんなに不自由は強いられないということです。
「何もかも取り上げられる」というイメージはありますが、資産価値のあるもの、例えば家や車、高級家具や電化製品など一般的な評価価値が20万円以上のものについては、差し出さなければなりません。
だから、逆に持ち家でもなく車も持ってなくて、他にめぼしいものもない、なんていう方にとっては「何も取られない」も同然なんですね。
まあ、「自己破産しても今までと同じような生活が送れる」というだけで、精神的な不安や罪悪感は付きまといますけど。
とりあえず、住むところが取り上げられないだけでも感謝すべき、ということでしょう。
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あっ、持ち家だった場合は、当然取り上げられます。
でも、破産申告をした時点ですぐに取り上げられるということはありません。
一応今住んでいるわけですから、任意売却という形で売りに出し、売れたら売却したお金を債権者で分配することになります。
なかなか売れなかったら競売ということになってしまうのですが、その場合でも、即刻退去ということにはならないようで、多少の猶予は認められます。
ただ、もう人手に渡ったわけですから、のんびり住んでいるわけには行きませんけど。
私の知り合いも、売れてから退去するまでの期間が2週間しかなく、ものすごくあわてて賃貸物件を探したりしていました。
とにかく、「すぐに出て行け」と言われないだけでもありがたいと思わなきゃいけないんだと思います。
「新しい住まいで再スタートをきる」くらいの気持ちでいた方が良いんですけど・・・
現実はそんなには甘くないですね。
ただ、任意売却の場合は、競売と違って債権者に売却益が分配されるので、交渉次第では引越し代金を出してもらえる可能性があるのです。
これは大きいですよね。
慣れ親しんだわが家からすぐに出て行かなきゃいけない時に、引越し代金数十万円はきついですから。
まあ、交渉次第なので、最悪出してくれないということもあるのですが、ある程度の金額で売れた場合は、最低でも10万円は出るのでは?と思います。
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