債務整理中にお金が足りなくなって「借りたい」という状況に陥ってしまう、ということはさんざん書いてきましたが、これは本当です。
多重債務中は、債務整理をすれば単純に借金を返済しなくても良くなるので、生活は少しは楽になるだろう、と考えます。
それが、蓋を開けてみると、多重債務時代とあまり変わらないという状況の方が多いでしょう。
一度生活が破綻する、というのはやはりそういうことなんですよね。
よく「ゼロからの出発」と言いますが、まさに「マイナスからの出発」となる債務整理。
この債務整理についても、家を手放さなくてはならない状態などだと、かなり時間がかかってしまいますので、この間に生活の立て直しができれば良いのですが・・・
結局は、家という財産も合わせて失うということになり、なかなか生活を立て直すことができない方が多いようです。
債務整理の中でも、比較的立ち直りしやすいと言われている任意整理でさえ、その後の状況によっては多重債務の頃よりも悪くなる可能性があります。
例えば、任意整理を依頼した時には、月々20万円くらいの収入があったとします。
そのうちの5万円を毎月返していく、という風に債務者との合意があれば、必ず毎月返していかなければならないのです。
当たり前ですが。
家賃や光熱費の他に毎月5万というのは、かなり厳しい数字ですが、それでも何事も無ければ生活を切り詰めてでも返していきますよね。
だけど、その間に家族が病気になったり、本人や家族が失業したりすると、だんだん返せなくなってくるんですよ。
任意整理中に残債を返せなくなったら、自己破産に切り替えることはできるのですが、せっかく今まで苦労して返してきたのが何もならなくなりますから。
それならば、最初から自己破産を選択した方がまし、ということになりますね。
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その辺の判断が難しいのですが・・・
「任意整理」にこだわって、最低限の生活さえもできないのに支払い続けることは危険です。
下手したら、家族共々倒れてしまうことにもなりかねませんから。
その場合は弁護士さんとも相談の上、早めに自己破産に切り替えた方が良いでしょう。
私自身、任意整理の支払中には、夫の失業などトラブル続出で、何度めげそうになったことか。
たまたまラッキーな副収入が入ってきたこともあって、なんとか支払い続けられましたが、無理は禁物だなと何度も思いました。
今まで支払った分のお金は無駄にはなってしまいますが、「少しでも借金を返すことができた」と考えれば少しは救われます。
また、「破産は絶対に嫌だ」という場合は、毎月の支払を見直して少なくしてもらう、ということも不可能では無いと思います。
債権者によっては、頑として受け付けてくれないこともありますが、受け入れてくれたらありがたいですよね。
早めに気持ちを切り替えることも必要だということです。