困った時の国頼み?生活福祉資金とは?
困った時の神頼みじゃないですが、「困った時の国頼み」という感じで、「もうどこからもお金が借りられないから、生活福祉資金に頼ってみる」という方も多いです。
確かに、民間の金融業者よりは、実際に対応するのは各市町村だと思っても、「国からお金を借りる」と思えば、大船に乗った気にもなるというもの。
多重債務と呼ばれるようになると、こっちの消費者金融から断られ、今借りているところからの増資もダメで、親戚や知人にはもうこれ以上迷惑はかけられない、という方ばかり。
ひどい時には、借金返済をしたすぐ後に、新たな借入先を探すこともあるんですよ。
中には「こうなったら、お金を貸してくれればヤミ金融だろうが構わない」なんていう強者まで。
そこまでになったら、債務整理をするしか方法は無いような気がしますが。
ただ、今一度考えてもらいたいのは、生活福祉資金は弱者救済の制度で、多重債務者救済の制度ではない、ということ。
「そんなことわかっているよ」と言われそうですが、その辺がごっちゃになっている人も居ることは事実です。
借りられる条件として真っ先にあげられるのも、「市民税非課税の低所得者であること」なのです。
うちが低所得で生活苦にあえいでいる時ですら、ほんのわずかとは言え市民県民税は支払っていました。
となると、結構この敷居は高いということになりますね。
もっとも、稼ぎに対する借金返済額がすでに尋常ではなかった、という証拠にもなりますが。
次に、障害者手帳を持っている方や、高齢者世帯の方。
とにかく、働きたくても働けない状況にある方を優先させよう、ということなんですよね。
逆に、この2つの条件に当てはまらない場合は、今どれだけ困窮しているのか?ということと、低収
入でも月々決まった金額は入ってきて、返済能力はあるということを証明しなければなりません。
多重債務者は生活福祉資金を借りられる?
と、ここまで書いてきて、「じゃあ、多重債務者でも、低所得者なら借りられる可能性はあるということ?」となるかもしれません。
だけど、ここにきて「多重債務者ではないこと」という条件が追加されているのです。
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どうしてか?というと、借金で首が回らない人たちが、「ここなら借りられる」ということで、一時生活福祉資金貸付制度に目をつけ、お金が借りられたら支払いに回し、生活福祉資金の返済を踏み倒したというケースが後を絶たないからです。
特に、原則保証人が居なくても借りられるようになった時には、窓口に殺到したそうなので、こういった条件が付け加えられても仕方がありません。
実際に多重債務であろうと思える人が窓口に相談に行っても、「先に借金を整理してください」と言われることが多い、というのもうなずけますね。
ということで、結論としては多重債務者は生活福祉資金貸付制度を利用することは厳しいでしょう。
ただ、「一時生活再建費」の項目に中に「債務整理をするために必要な経費」とか「滞納している公共料金の立て替え」という項目があるので、多重債務者だから門前払いということは無いと思います。
窓口で今の状況についてきちんと説明し、今後のことも含めて相談すれば、少なくとも債務整理費用は借りられる可能性はあるわけです。
中には、多重債務ということで、親身になって対応してくれて、債務整理についてのアドバイスまでもらえた、というケースもあるようなので、相談してみないとわからない部分も多いでしょう。
ただし、各市町村によって考え方や対応の仕方は違いますので、場合によってはすぐに断られるケースもあるでしょう。
ここでは「可能性はある」としか言えないですが、少なくとも闇金融のような危ない金融業者から借りようとしているなら、一度は相談してみるべきだと思いますよ。