60代でも作れるクレジットカードはあるの?
債務整理後のクレジットカード作りは難しくなるということは何度も書いているのですが、この間「元ブラックで60代ともなると、ほとんどクレジットカードは作れないよね」という話になりました。
なんでも、その方の親御さんが50代で自己破産され、ようやく免責から7年が経って個人信用情報から事故情報が消えたそうなのですが、すでに60代でこれからクレジットカードを取得するのは無理なのでは?と。
考えてみたら、私もそう遠い話ではないので、いろいろ調べてみました。
そもそも、ブラックじゃなくても、60歳以上になるとクレジットカードは作りにくいと言われています。
特に、最近はアンダー29歳が優遇されているということで、20代なら、今は所得が低くてもこれから長く使ってもらえる、という理由からか、審査に関しても比較的緩いのではないか?と言われるほどです。
実際の審査基準は、各クレジットカード会社でかなり違ってきますので、なんとも言えませんが、噂によると、ある都市銀行では、アルバイトだったとしても定収入さえあれば、25歳以下のクレジットカード発行率は高いということ。
高齢者社会なのに、色んな意味で高齢者は締め出されているのか?なんて思ってしまいます。
ただ、捨てる神あれば拾う神ありで、シルバー限定割引カードのようなものを発行しているところでは、60歳以上で、たとえ年金収入だけだとしても審査に受かる可能性は高いのです。
例えば、イオンカードとかセディナOMCなどは、門戸を広げていると言われています。
だからと言って、審査に受かりやすいかどうかはまた別問題ですが、少なくとも年齢だけではじかれるということは少ないでしょう。
そうなると、現在の年収や年金の金額が問題になるのかもしれません。
言ってみれば、「これから何年利用してもらえるか?」という「顧客生涯価値」を重視するか、「どれだけ頻繁に利用してもらえるか?」を一番に考えるか?の違いだと思います。
シルバー世代って、若い頃に我慢を強いられてきた方が多いから、歳をとってから自分の趣味にお金を使うという人もいらっしゃるでしょう。
あるいは、自分のものはあまり買わなくても、孫には何でも買ってあげる、とかね。
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中には、ビューカードが発行している「大人の休日倶楽部ジパングカード」のような、65歳以上限定のクレジットカードもあります。
新幹線などの長距離チケットが最大30%も割引になるという利点がありますから、「退職後は旅行を楽しみたい」という方にとってはお得なカードと言えるでしょう。
大人の休日倶楽部ジパングカードの年会費は?審査は厳しい?
年会費が4,285円、夫婦で会員になると7,320円ということですから、クレジットカードの年会費としてはお高いですが、年に何度か利用すれば、十分元は取れますね。
年をとっても、お金に余裕のある方、富裕層の方をターゲットにしたクレジットカードは、これからも登場するのかな?と思います。
だけど、先ほど書いた「自己破産を経験した60代以上」になると、やはり極端に取得が難しくなるというのが現状でしょう。
現実的には、年金だけで年収200万円以下くらいの方々が多いかと思うので、「お金に余裕のある高齢者向けのカード」は、今後、ごく一部の富裕層に限られる感じがしますね。
ただ、若者の消費意欲の低下が問題になっていますが、お年寄りは、自分のものは買わなくても、孫の物は惜しまず買うという方が多いです。
また、アンチエイジングに関するものなら、特に女性は購入してしまう傾向にあるでしょう。
年会費はそこそこ高くても良いから、もう少し平均的なお年寄りにも使いやすいクレジットカードが登場してくれれば良いですね。
追記:政府が「70歳まで働けるように」と企業に高齢者の雇用機会を作る努力義務化を課す方針を検討していたり、「老後2,000万円の資金を貯めておくように」と発言したりしていましたが、今はどうなのでしょう?
一見、歳をとってからでも働ける環境が整いそうで、朗報なのか?と思いますが、結局は年金支出を減らすための対策なのではないかと、勘ぐってしまいます。
コロナ渦以降財政難の折、年金ももっと引き下げられるのは、時間の問題かもしれません。
もちろん、60代や70代でも元気で勤労意欲がある方は素晴らしいし、企業側にもメリットはあると思うのですが。
できれば、老後の生活費は心配しないで済むくらいの年金があって、その上で働ける人は働く、というシステムが良いのかな?
これは、若い人でも同じでは?となると「ベーシックインカム」という考えもアリなのかもしれません。