生活福祉資金は多重債務でも借りられる?
多重債務でもお金を借りられる公的機関としては、生活福祉資金が知られています。(本当に借りられるかどうかは、審査の結果次第)
2010年から保証人なしで借り入れられるようになったので、当時は窓口に借りたい人が殺到して大変だったとか。
ただ、いわゆる「コゲツキ」と言われる、借り入れした人が返済を滞ってしまうことが多いということなので、なかなか貸したがらなかったところが多いようです。
貸したがらないというと語弊がありますが、それぞれの自治体の社会協議会で予算があるでしょうから、あまりたくさんの人が来てしまえば、貸し渋りが起きるのは当然ですね。
誰だって、低金利で公的な資金が借りられれば、そこで借りたいですから。
それに、多重債務と自覚するくらいになれば、もうどこからもお金が借りられない状態ですから、国がというか自治体がお金を貸してくれるのは非常にありがたいのです。
借りても返せないと判断されたら生活保護を勧められる
だけど、もともとは高齢者や障害者の方のための生活資金貸付制度なので、働ける世代の借り入れそのものが難しいということもあります。
「体を壊していて今は働けない」となれば、たとえ生活福祉資金を借りられたとしても、返す当ても無いわけですから、生活保護を勧められるのは仕方がありません。
その生活保護にしても、今は受給したい人が増えているために、必要な人にまでまわっていないと言われています。
なのに、不正受給をして贅沢な暮らしを続けている、なんていう人も居るわけですから、世の中不条理です。
でも、今は職種を選ばなくても、仕事にありつけないご時世。
生活福祉資金だけではなく、とりあえず今必要なお金を貸し付けてくれる制度そのものが必要だと思います。
資本主義社会なんだから、仕事がなくなったり働けなくなった時のことも考えて、貯金をしておくべきだと言う考えもあるでしょう。
もっともだと思いますが、本当に食べる物にも困るような状態で、日々の生活を送っている人達も多いのです。
そんな人たちが、ある日突然働き口を無くしてしまったら、やはり先立つものはお金ですよね。
まあ、そういった時に安易に借りられるサラ金などに手を出してしまった結果が、多重債務ということにもなるのですが・・・
堂々巡り、水掛け論にもなってしまいますが、「今、生活が成り立たない人がすぐに借りられるお金」をなんとかして欲しいな、と思います。
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消費者信用生活協同組合について
そんな中、盛岡、北上、釜石、八戸、青森を中心とした「消費者信用生活協同組合」は、頼りになりそうですよ。
wikipediaによると
「消費者信用生活協同組合は、岩手県と青森県が営業エリアとなっています。
岩手県・青森県に在住・在勤の20歳以上の方を対象に、融資やお金に関する一般的な相談に応じています。
また、複雑な問題(主にお金、家族、心の問題)を抱えている人を支援するためのネットワークを構築し、融資事業の他に以下の活動を行っています。
弁護士会や司法書士会と連携した無料法律相談会の開催 自治体と連携した地域相談会、保健師と連携した総合相談会 社会福祉協議会や消費者センターと連携した「くらしとお金の合同相談会」(岩手県のみ)」とのこと。
さまざまな理由で生活していくことが困難な方の生活再建をサポートしてくれるということなので、当然多重債務者にも救いの手を差し伸べてくれそうです。
とは言え、あくまでも弱者サポートということなので、その一環として「貸付」もしてくれるということ。
特に借金を抱えて悩んでいる、という方には、相談に乗った上で債務整理費用や当座の生活資金の貸付も可能だそうです。
ただ、お金を貸すことが目的ではないので、多額の借金を抱えている場合などは、まず債務整理を勧められるということもあるでしょう。
それは、生活福祉資金も同じで、「債務整理をしてから申し込んでください」と言われることも多いようです。
もっともな話ですけどね。
東京にお住まいの場合は「東京都多重債務者生活再生事業」がありますが、こちらも、相談窓口を経て、貸付の他、債務整理手続きのアドバイスを受けたり、家計の収支に関しての改善点を指摘してくれたりと、細やかな対応をしてくれるということ。
結局は、「どうして多重債務になってしまったのか?」という根本的なことを理解した上で、生活再建の目標を立てないと立ち直るのは難しいということなのでしょう。
生活福祉資金の審査に落ちやすい人とは?
追記:生活福祉資金の審査で「落ちやすい人」の特徴という記事を読みました。
○家計簿を付けたりレシートを保存するなど、家計状況を把握していない
○税金の滞納があったり、借金の金額が多い
○返済計画書に沿って返済できるかどうか不安な部分が見受けられる
○お金に困っているという緊急度がわかりにくい
ということです。
確かに、いくら公的資金とは言え、「返済できる見込みのない人」にお金を貸そうとは思いません。
また、「現在お金に困っているように見えない」となると、公的資金を利用する意味もありませんよね。
逆に、こういった点に気をつければ、生活福祉資金の審査に受かりやすいという目安にもなりそうです。