自己破産したらどうなるの?どれが本当?
多重債務で、現在自己破産しようかどうか悩んでいる方、今一度自己破産したらどうなるのか?考えてみましょう。
あれもできない、これもダメ。
家も車も資産もみんな取り上げられて、鍋釜まで取り上げられて、裸同然になり、勤めている会社からも追い出され、という図を思い描いているのではないですか?
一部本当ですが、噂にすぎないことも多いです。
以下にまとめてみました。
○自己破産後、財産はすべて没収され、家の中のものは全部持って行かれるの?
家や車はほぼ回収されます。
だから、持ち家だった場合は競売に出すか任意整理で売却することになります。
当然、売却したお金は債権者に配られますから、手元に残ることはないです。
ただし、売却した金額の中から引越し代金は出してもらえることもあります。
車に関しては、ローンが残っていたらほぼローン会社が回収することになります。
まあ、うちもそうだったのですが、あまりにも古い車で売りに出しても値段が付かないような場合には、見逃してくれることも多いです。
日用品や家電については、高価なもの(価格にして20万円以上)以外は処分の対象になりません。
古い家電などを使い、贅沢な調度品や価値のある物を持っていなければ、生活は自己破産する前と変わりません。
自己破産で取られるものは?引っ越しはできる?
具体的には
●99万円以上の現金
●20万円以上の預貯金
●解約予定額20万円以上の生命保険
●価値が20万円以上の自動車
●価値が20万円以上の株券および有価証券
●本人名義の土地・建物・別荘などの不動産
●退職金に一定の利率を乗じた金額(20万円以上の場合)
破産は清算手続きですから、当然、お金に換えられるものは強制的に処分されます。
ただし、債務者の最低限の生活は保証されていますので、生活に最低限必要な家財道具は取り上げられません。
○引っ越しも自由にできない?
基本的には自由にできます。
ただし、自営業などで管財人が付いた場合は、手続きを踏んで認められてからということになります。
○戸籍や住民票に破産したことが載ってしまう?
戸籍などに記載されことはありません。
ただし、自己破産の申請をして免責が降りるまでの間は、本籍地の自己破産者名簿に記載されるため、市区町村が発行する身分証明書に自己破産したことが記載されます。
原則として一般の人に見られることはありません。
○家族や親戚への影響は?
生活が破綻しているので、生活面での苦労はかけることになりますが、子供が成人している場合、子供の職場に迷惑がかかったり、結婚の障害になってりすることはありません。
また、子供が働いている場合、本人名義でのクレジットカード所得は問題なくできるはずです。
○自己破産しても借りられる賃貸はある?
原則として、自己破産しても賃貸契約はできます。
ただし、保証人が立てられない場合に保証会社の保証を受けることになるのですが、その場合に個人信用情報を参照されて、賃貸契約を断られる場合もあります。
また、家賃引き落としのためにクレジットカードの申し込みを義務付けられ、そこから引き落としになる場合は、信販会社の審査が入りますから、当然落とされることになるでしょう。
スポンサーリンク
自己破産ですべて取られるわけでは無いが、軽く見てはいけない
と、これだけ書いていると、「なーんだ。自己破産してもそんなに生活に影響が無いんじゃない」と思うと、それは大きな間違いです。
クレジットカードが作れなかったりローンが組めないことも、イザ実際に経験してみると、結構不便なことですが、それ以外にも社会的制裁を受けることはたくさんあります。
それに、「一度人生に失敗した」という思いが、頭から抜けなくて、新しいことにチャレンジしたり、思い切ったことができないということも。
自責の念から抜け出るのが、実は一番しんどいことなのかもしれません。
それでも、今借金がどうしようも無くなっていて、返す当てもないのに、また「どこかでお金を貸してくれないだろうか?」と思い悩んでいるとしたら、一度整理をして新たにやり直す道を選ぶことを考えてみてください。
人生はやり直しはきかないけれど、一度立ち止まってみたら、違う道が見えてくるものだから。
コメント