「お金がない」よりも辛い…親を襲う最大の苦しみとは
「父親が自己破産しても子供の教育ローンは借りられますか?」と聞かれました。
ものすごくその方のお気持ちがわかります。
お金がなくて一番困ることは、贅沢できないことでもなく、欲しい物が手に入らないことでもありません。
それは「家族を守れなくなること」なんです。
特に子どものことは、何としてでも守らないとと思うでしょう。
教育だって、人並みには受けさせてあげたい。
だけど・・・というジレンマに一生懸命耐えなければいけない、という。
債務整理をしても、たとえ自己破産するまでに追い込まれたとしても、自分のことはともかく子どもには不自由な思いはさせたくないと思うのが親心です。
ただ、結局は親がお金に困ってしまうと、どうしても子どもに影響が出るのは確かで、給食費が支払えなかったり学費が払えなかったり、また塾や習い事をさせてあげられなかったり、ということは出てきます。
「お金がなくて食べるのにも困る」という状況になったら、やむを得ないことなのですが、親としてはとても辛いことです。
特に、債務整理前後に、子どもの進学時期に重なった場合、どんなに優秀であっても進学を断念させなければならなかったり・・・
これは、子どもの将来にも関わってくることなので、一番心が痛む決断になります。
【進学を諦めない】ブラックでも選べるお金の道
今はお金が無いけれど、将来は返すアテがあるという場合には、教育ローンの利用も考えられます。
だけど、いつも書いているように、親が金融事故者になってしまえば、ほとんどのローンは組めませんから、教育ローンも例外ではありません。
民間の銀行や信販会社が取り扱っている教育ローンは、他のローンと同じように、申請時に「信用情報機関」に問い合わせて内容を参照しますので、まず金融事故者だと落とされます。
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「信用情報機関」に債務整理をしたことの記述、いわゆる「事故情報(異動情報)」が残っているうちは、通らないと思って間違いはないでしょう。
これは、民間に限らず、国の教育ローンに対しても、同じことが言えるようです。
「子どもの教育のために使うお金なのに」と一見理不尽に思うこともあるでしょうが、これも債務整理をしたことへの社会的制裁のひとつなのでしかたのないことなんですね。
それに、子どものために借りるとは言え、実際に借りるのはブラックである親御さんなわけですから、一般のローンとなんら条件は変わらないということ。
【借金と未来】進学を断念しないための現実的な答え
もし、どうしてもお金を借りてでもなんとか進学させてあげたい、と思うのでしたら、奨学金制度を利用された方が良いでしょう。
しかし、奨学金制度の場合、ごく一部の優秀な生徒しか借りられないというイメージがあります。
学校によっては、優秀な生徒は金利がほぼゼロだったりしますが、一般の生徒に関しても通常よりは低い利率で奨学金を貸してくれる制度もあるようですから、諦めないで聞いてみた方が良いですね。
確かに、多重債務時代や債務整理前後は、はっきり言って「生きるか死ぬか」まで追い込まれていますので、子どもの将来のことまで考えられないことが多いです。
それでも、きちんと考えてあげないと、親も子もダメになってしまう可能性が高いです。
奨学金の場合は、子どもが将来返済するという形になるので、親が金融事故者でもほぼ審査には関係ないだろうと言われています。
大変な時期だからこそ、きっちりと子どもの将来のことまで考えてあげたいですよね。
追記:奨学金は「子どもが返済するから親が金融事故者でも関係ない」と書きましたが、それで無事に借りられたとしても、「将来子どもが返せるかどうか?」ということまで考えた方が良いでしょう。
いくら大学を卒業できても、奨学金が返せずに、自己破産までする若者が増えてきています。
下手すると、親子二代で自己破産する、なんていうことになってしまいますから。