■ いきなり会社に連絡が来た。これって本当に差し押さえ?
「勤務先に“差し押さえの件で連絡しました”って電話があったらしいんですけど…」
もしそんな話を上司から聞かされたら、
顔から血の気が引きますよね。
僕も過去に、支払いを2ヶ月滞納していた時期に、
「会社に電話があったかも」と聞いて、頭が真っ白になりました。
でも、落ち着いてください。
その電話、ほとんどのケースで“本物の差し押さえ”ではありません。
■ 「差し押さえ」の連絡は、会社には基本的にいかない
まず大前提として——
本物の差し押さえ(給与差し押さえ)であれば、会社に“電話”は来ません。
給与の差し押さえをする場合、
裁判所を通した正式な手続きが必要です。
つまり、
債権者 → 裁判所 → 会社(文書で通知)
という流れで進みます。
電話で「差し押さえます」「至急連絡を」と言ってくるのは、
ほぼ100%が詐欺または取り立て目的の脅し電話です。
■ 「会社に連絡するぞ」と言われる理由
実は、こういう脅し方には心理的な狙いがあります。
お金の支払いを滞納している人にとって、
「会社に知られる」のは何よりも怖いこと。
だからこそ、
「会社に電話するぞ」「勤務先に通知するぞ」と言えば、
支払いを急がせられると思っているわけです。
つまりこれは、脅し文句としての“会社連絡”なんです。
■ 本物の「差し押さえ」が会社に届くケース
では、逆に“本当に”差し押さえになるときはどうなるのか。
実際の流れはこうです👇
- 督促状や請求書が届く
- 何度も支払いの催促がある
- 「支払督促」や「訴状」が裁判所から届く
- それでも放置
- 債権者が裁判所に申し立て
- 裁判所から会社宛に「差押命令書」が届く
この⑥の段階で初めて、会社が正式に関わることになります。
しかも、そのときは書面(郵送)で来るだけ。
電話やメールで「連絡します」なんてことは一切ありません。
■ 会社に知られるとどうなるの?
正直に言うと、給与差し押さえが正式に始まると、
会社には知られます。
なぜなら、給与を差し押さえるには、
会社が差し押さえ分を本人の給与から天引きし、
裁判所や債権者に送金する必要があるからです。
ただし、会社としては慣れているケースも多く、
人事・経理部門だけで処理してくれることもあります。
あなたが思っているほど、
「全社員にバレる」みたいなことはありません。
■ 借金や滞納があっても「いきなり会社に連絡」はありえない
ここが一番大事なポイントです。
滞納があっても、正式な裁判手続きを踏まない限り、
会社に連絡がいくことはない。
だから、
「差し押さえの件で会社に連絡しました」
「今すぐ払わないと勤務先に通知します」
といった連絡は無視してOKです。
ただし、無視していいのは「怪しい連絡」だけ。
裁判所や債権会社から届く正式な書類は、ちゃんと確認してくださいね。
■ 実際にかかってきた「会社連絡系」の電話
私の場合、支払いを3ヶ月滞納したときに、
「民事管理センター」と名乗るところから電話がありました。
「勤務先に連絡させていただきます」
「このままでは給与差し押さえになります」
めちゃくちゃ怖い言葉を並べられました。
でも、会社名をネットで検索すると、存在しない。
電話番号を調べると「詐欺注意」と出てきました。
もちろん、会社に連絡なんて一切いっていませんでした。
このパターン、本当に多いです。
■ 不安なら「消費生活センター」に相談しよう
もしどうしても不安なら、
一人で抱え込まずに「消費生活センター(188)」に電話してみてください。
「会社に差し押さえの連絡が来たと言われた」と話すと、
どう対応すればいいか丁寧に教えてくれます。
無料で相談できますし、
詐欺系の電話番号や業者情報も把握しています。
■ 滞納中の人が今できる現実的な対処法
借金や支払いが滞っている人ほど、
「バレたくない」「誰にも知られたくない」という思いが強いですよね。
でも、ここで大事なのは“放置しないこと”です。
私が経験して感じた、現実的な対応ステップを紹介します👇
① 債権会社に自分から連絡する
勇気がいりますが、
「今月払えない」「分割にしたい」と正直に伝えると、
意外と相談に乗ってくれることが多いです。
② 「支払督促」など正式な書類が来たら無視しない
封筒に「裁判所」と書かれていたら、絶対に開封してください。
放置すると、本当に差し押さえに進むこともあります。
③ 督促電話は全部録音しておく
脅しや違法な取り立ての場合、証拠になります。
「録音しています」と一言言うだけでも、トーンが変わります。
④ 法テラスや弁護士に無料相談
借金が複数ある人は、
法テラス(0570-078374)に連絡すれば、初回相談は無料です。
■ 「会社に知られるのが怖い」人へ伝えたいこと
実際、僕も滞納を放置していたとき、
一番怖かったのは「職場にバレること」でした。
でも、現実的には——
詐欺業者は“会社連絡”をネタに脅してくるだけ
本物の差し押さえなら、裁判所から文書で通知が来る
つまり、“会社に電話が来た”だけなら、まだ大丈夫です。
むしろその段階で冷静に動ければ、
差し押さえに発展することはほとんどありません。
■ まとめ:「差し押さえ 会社に連絡」は、まず疑ってOK
- 本物の差し押さえは、裁判所からの書面のみ
- 電話・メールでの「差し押さえ通知」はほぼ詐欺
- 「勤務先に連絡するぞ」は脅し文句
- 不安なら188(消費生活センター)へ
- 滞納がある人も、早めの相談で道は開ける
■ 最後に:あなたはまだ間に合います
差し押さえって言葉、ものすごく怖いですよね。
「終わった…」と思っても、実際はそうでもありません。
僕も当時は逃げ回ってましたが、
一歩勇気を出して電話しただけで、状況がガラッと変わりました。
「怖いから放置する」より、「怖いけど確かめる」ほうが、
100倍マシです。
会社に電話が来たって話を聞いても、
まずは深呼吸して、冷静に判断してください。
あなたの生活を守るために、落ち着くことが一番大事です。