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多重債務生活に役に立つというか、勇気付けられる本のご紹介です。
多重債務者にとって、寒い冬が一番辛いと思いますが、近年の夏の暑さを乗り切るのも並大抵のことではありませんね。
最近は、暑さ寒さも彼岸までなんていう言葉も通用しないくらい、天候不良で寒暖の差が激しかったり、猛暑日が秋まで延々続いたり・・・
それでも、クーラーなんて付いていても電気代がかかるから使ったことがない、という方も多いでしょう。
我が家でも、多重債務で一番お金に困っていた時は、扇風機でさえ我慢していました。
さすがに、少しは使いましたが・・・
子どもが居たので、子どもにだけはという気持ちはありましたから。
それでも、お金がなくて電気代も払えず、室内で熱中症になって亡くなった貧困家庭の話など聞くと、とても他人事のような気がしませんよね。
で、この本ですが、2,000万円の借金を抱えた落語家さんの話です。
しかも借金をかかえただけでなく、離婚や除名、果ては心筋梗塞などの病にまで侵されて・・・という悲惨な話。
多分、借金を抱えている方でも、ここまでの不幸を背負い込む方は少ないでしょう。
そんな状況でも、自分の仕事をこなし、ちゃんと借金を返そうとする気持ちに感動してしまいます。
「結局は芸能人だから返せたのでは?」と思うでしょうが、落語家って、芸能人と言えども、修行時代や売れない時代はほとんど収入が入ってこないと聞きます。
まあ、「芸能人らしく、パーッとお金を使った時期」もあるみたいですけど。
それと、「闇金融からも借りていた」とか「競馬で当てて返そうとしたけど、一時は200万円までになったものが、一晩で10万円に下がってしまった」なんて笑えない話も。
一時は破門されそうになったり「自殺まで考えた」こともあるそうですから、もう「落ちるところまで落ちた」と言えるでしょう。
それでも、落語に対する情熱は失わず、この本が出版された時にはまだ借金は残っていたそうですが、今では、知人・友人からの借り入れ以外はすべて支払った、ということ。
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闇金融絡みの借金もあったことから、何度も修羅場を経験されているのでしょうね。
まあ、私達一般人とは、入ってくるお金も違うとは思いますが、「一攫千金」を狙ってギャンブルで借金を返そうとしたり、住むところが無くなって友達の家を転々としたり、という場面では、なんとなく親近感すら感じてしまいます。
「ここまで行ってもなんとかなるんだ」と思えば、勇気も与えてくれますよね。
自営業でそれなりに夢もあって、一生懸命実績を積み重ねてきたつもりなのに、業績悪化でいろいろなところに迷惑をかけて破産してしまった、という経験をされた方もいらっしゃるでしょう。
そうなると、「お金を稼ぐ」ということだけにとらわれて、なかなか事業再建までは行かないことが多いです。
しかも、「夢ばかり追いかけていたからこうなってしまった」と自分自身や今までしてきたことを完全否定してしまう、という。
私も、それに近いことを経験しているので、「自分はダメな人間だ」とか「今まで何をしてきたんだろう?」と絶望してしまう気持ちはよくわかります。
でも、「お金のことと夢は別に考えるべきだ」と思いますね。
「お金のことでは失敗したけど、してきたことは無駄ではなかった」と思いたい。
たとえ結果的にまた失敗したとしても、少なくとも今まで自分がしてきたことを全否定することの無いようにしたいものです。