任意整理を選択する前に、もう一度残債を支払えるかチェックしましょう
多重債務になって、「もう債務整理しかない」と決心しても、どの方法で債務整理するのか？が問題になってきます。
弁護士さんにも、「どうしても自己破産しかないということではないが、任意整理など支払いが残る方法だと、支払いができなくなることもありますよ」と言われました。
それならば、いっそのこと自己破産をして、一からやり直しした方が、というようなことを。
その時は、相当悩みました。
家は手放したくないけれど、二度と同じような生活には戻りたくなかったから。
幸い任意整理で支払いを完済しましたが、債務整理後は、ただでさえお金がない時期、今までの借金返済額が大幅に減ったとはいえ、毎月返していくのは苦しい時期もありました。
今の時代、任意整理にしたといいけれど、結局は毎月の支払いが滞ってしまう、という方も多いようです。
任意整理中に自己破産するというケースもあるようですが、その場合は、今までせっかく何とか捻出して支払ってきたお金が、まったく無駄になってしまうということなので、よく考えた方がいいですね。
そういうこともあって、任意整理を希望しても自己破産の方を進められることが多いですが、自分の現在の収入と債務整理後の収入見込みなどから計算して、判断することが望ましいです。
「返したい」という気持ちは、多分多重債務の方ほとんどが持っていると思うので、最初は任意整理などを希望すると思います。
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だけど、弁護士さんの話によると、いざ残債を支払う段になってなかなか支払いができない、というケースも増えているということ。
任意整理中に支払いが滞ってしまうと、債権者によっては、急な財産差押えなど強硬な手段に出られる場合もあるということも言われています。
ただし、過払い請求で、ある程度まとまった金額が戻ってくると予想される場合は、残債の額がかなり軽減されますので、任意整理を選んでも良いでしょうね。
ひとくちに債務整理と言っても、何を選ぶかによって、その後の生活に多大な影響をもたらしますので、慎重に選ぶことをおすすめします。
自己破産と聞くと、「最悪のケース」と思ってしまいますが、金融ブラックになるのは同じですし、自己破産者のみに課せられる社会的制裁というのも少ないです。
だからと言って、安易な自己破産はおすすめしませんが、そうなったとしても充分にやり直せるということ。
結局は「またやり直すんだ」という強い気持ちが大切なんだと思います。
任意整理中の支払い困難についての対処法は？
一度任意整理の手続きを開始したのに、返済が困難になってしまい、支払いをストップしてしまった状況を考えてみましょう。
収入が安定したので、再度返済を開始したいと考えても、どのように進めれば良いか困ってしまいますよね。
そんな場合は、再度任意整理を依頼することが可能なのです（これを再和解といいます）。
ただ、多くの会社では、任意整理を行ってから2か月分の支払いが延滞すると、一括請求になることが一般的です。
詳細は、和解書を確認してみましょう。
さらに、一括請求になると、完済するまで遅延損害金が発生します。(和解書に遅延損害金率〇〇％と記載されている)
なので、再度返済を再開する場合、遅延損害金が発生した状態では返済しても債務が減らなくなってしまいます。
そのような場合は、再和解を行うことで、今後発生する遅延損害金をカットしてもらうこともできます
まずは、現在の債務状況を整理しましょう。
具体的には、残債務額や遅延損害金の額、支払いが滞っている期間などを把握しておくことが大切です。
また、再和解を行う上で、自分がどれくらいの返済額を支払うことができるか、現在の収入や生活費を考慮して計画を立てましょう。
次に、再和解を依頼するためには、弁護士や司法書士に相談することが大切です。
彼らは専門家であり、債務整理の手続きをスムーズに進めることができますから。
また、再和解の交渉が難航する場合には、彼らがあなたの代わりに交渉を行ってくれるため、安心して任せることができます。
再和解の交渉では、遅延損害金の免除や返済計画の見直しなど、個々の状況に応じた条件を提示することが求められ、債権者も再度返済が滞ることを避けたいと考えているため、現実的な返済計画を提示すれば、再和解に応じてもらえる可能性が高まります。
再和解が成立した場合、新たな返済計画に基づいて返済を再開することに。
この際、返済額や期間が変更になることがありますので、再和解書をよく確認しましょう。また、再和解後も再度返済が滞ることがないよう、返済計画を十分に練ることが大切になります。
再和解が成立しなかった場合でも、個人再生や自己破産といった他の債務整理手続きを検討することができますが、これらの手続きにはそれぞれメリット・デメリットがありますので、専門家と相談しながら適切な方法を選択しましょう。
最後に、再和解や再度の債務整理が必要にならないよう、今後の生活を見直すことも忘れてはいけません。
無理なく返済できる範囲での借り入れや、節約を意識した生活を心がけることで、再び返済が滞ることを防ぐことができます。
