国民健康保険料を滞納してしまう、ということはよくあることです。
いや、本当は自分や家族のためにもいけないことなのですが、税金の中でも高い金額なので、どうしても支払えなくなるというのが本当のところ。
特に多重債務になってしまうと、「どこに借金を返して、月々いくら残って、支払いがいくら必要で」ということまで把握できなくなっていることが多いです。
もう目の前のことしかわからなくなり、「明日までに◯万支払わないといけない」「じゃあ、どこから借りるか?」という付け焼き刃の考えしか浮かんできません。
となると、税金に関してはもう目をつぶるしか無いということになってしまいます。
それと、借金を滞納した場合は「すぐにでも怖いお兄さんがやってくるのでは?」「執拗な取立てがあるのでは?」という恐怖が先に立ちますから、優先順位を先にしてしまうということもあります。
ただ、税金の場合、怖いのは「給料や貯金の差し押さえ」です。
考えようによっては、ヤミ金融から借金をして滞納してしまっても、相手も法律に違反した利息を取っていたりしますから、表立って法的手段に訴えることはできないことから、税金の方が怖いとも言えます。
だって、債務整理をすれば借金からは逃れられますが、税金からは逃れられないのですから。
それに、自治体は、地方税法で「督促状が発行された日から10日経っても納付されない場合、差し押さえなければならない」とまで定められているのです。
これだけでも、怖いお兄さんよりももしかしたら厳しいのでは?と思いますよね。
まあ、実際には、定められた期間が過ぎた途端に差し押さえられることは滅多に無いですし、ヤミ金融はもともと法律無視ですから、あの手この手で苦しめられることも考えられますから、どちらが怖いとかは言えないんですけど。
だからといって、軽く見てはいけません。
国民健康保険料の督促が来ても滞納を続け、催告書が来ても無視し続けていれば、差し押さえられるのは時間の問題と考えて良いでしょう。
また、差し押さえよりも怖いのは、保険証が発行されなくなればお医者さんにもかかれなくなり、最悪の場合は命にかかわることもあることです。
何度も書いているように、できれば催告書が来る前に役所に相談に行くしか方法はないです。
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その時、少しでも支払えるお金を用意できれば良いのですが、無くても、とにかく今の自分の経済状況を包み隠さず話すことに尽きます。
この場合、どうしてもオーバーに言ってしまったり、嘘をついてしまうケースもあるようですが、調べればわかりますから、正直に言いましょう。
できれば、収入を証明するものや家計の状況がわかるものなどを持参する方が良いです。
収入によっては、減免制度が利用できますから、国民健康保険料が2割から7割減額されるかもしれないのです。
その上で、「月々1万円くらいなら支払えます」とか「5,000円くらいならなんとか」と言えば、分納にも応じてもらえる確率も高くなります。
あとは、差し押さえと同じくらい怖いのが「延滞金」です。
すでに1年くらい放置していると、延滞金だけでもすごい金額になっています。
しかも、保険料を支払わない限りどんどん増え続けていくので、裏技として「延滞料を後払いにしてもらう」という方法もあります。
つまり、第二期の支払いと三期の支払いをする場合、第二期の支払い時には延滞料もプラスされるわけですが、それを第三期支払い終了まで待ってもらう、ということ。
受け入れてもらえるかどうかは交渉次第ですが、うまく行けば、延滞料が増えるのを抑えることができるので、ダメ元で言ってみるくらいに考えたほうが良いでしょう。