多重債務になったり、債務整理後のお金の無い時代を過ごすと、滞納に対する免疫ができてくるというか、「支払いが遅れる」ことに対して、あまり焦らなくなってくるのです。
これは本当に怖いことで、公共料金もそうですが、税金の支払期限が近づいてきても、「督促状が来てから払おう」となってしまう、という。
そりゃあ罪悪感はありありで、「払わないといけない」という気持ちはあるのですが、そんな気持ちを押し殺すことにも慣れてくるんですね。
だいたい、督促状が来てから支払うと、督促料金はかかるし、もっと遅くなってから払えば延滞金まで。
得なことなんて何も無いですし、市役所の方に余計な手間と無駄に税金を使わせているのですから、「早く気がついて」とその頃の自分に言ってあげたいくらい。
とは言え、支払えないものは仕方が無いんですよ。
生存できるかどうか?の際まで来ると、必要最低限の食べるものを買うお金と光熱費などからお金を払っていくと、もう手元にはいくらも残りませんから。
必然的に税金は後回しになって、滞納を続け、そのうち督促状が来ても払えない状態になってしまいました。
こうなると、もう自分では手に負えないことになるので、なるべく早く、市役所に相談に行かなければならないのですが・・・
自分が100%悪いことで相談に行くのは、遅くなればなるほど敷居が高くなります。
私の場合は、国民健康保険料の滞納でしたが、その頃には市民県民税なども滞納しがちでしたね。
幸い、自営業と平行して始めていた副業が少し軌道に乗り始めて、なんとか分割にしてもらって返せたのですが、「差し押さえ寸前」まで滞納していたと思います。
では、実際に差し押さえられるとどうなるのでしょうか?
◯役所から差押事前報告書が送られてくる
◯そのまま放置していると、だいたい2週間くらいで強制執行される
◯ある程度まとまった現金が入っている銀行口座があれば、ある日突然引き出せなくなり「仮押さえ」状態になっている
ここで素朴な疑問ですが、「市役所って住民の銀行口座をすべて把握しているの?」と思いますよね。
それは無理だと思うのですが、差し押さえる口座を調べる権利は与えられているのです。
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だから、地元の信用金庫やゆうちょ銀行では地元の支店口座などを先に調べる傾向があるため、大手銀行で全国に多数支店があるところに比べると、差し押さえを受ける時期も早いということ。
確かに、銀行口座を開く時には地元の支店に行きますから、的を得た方法だと思います。
だからと言って、「差し押さえが怖いから、なるべく住んでいるところから遠い場所で口座を作ろう」なんていうのはナンセンス。
差し押さえを受ける時期が遅くなるだけで、何も解決しません。
要するに、ここまでになる前に市役所に相談に行くことが大切なんです。
中には、大柄な態度で接してくる職員さんも居ますが、今の時代お金に困っている人が多く、中には、「逆ギレ」する人も居ることを考えると、仕方のないことかもしれません。
こちらが悪いのですから、滞納していることに対するお詫びの気持ちと支払う気があることを全面に出せば、わかってくれることがほとんどです。
私が、国民健康保険料を分納してもらった時も、最初は尋問されているかのような態度でしたが、丁重に謝り、支払う姿勢を見せることで、大分態度が柔らかくなりました。
最後には、仕事がまだ見つからなかった私に、「職探しがんばってください」と声をかけてくれましたから。
税金の滞納が長くなればなるほど行きにくくなりますが、後々のことを考えれば、「払えない」と判断した時点で、相談に行くべきですね。