多重債務時代の生活はどん底だった
多重債務時代には、「債務整理をすれば、精神的には辛いけど経済的には楽になる」と思っていました。
だって、月に数十万も返していた借金が少なくなったり無くなったりするのですから。
ただ、その後の生活というのはいったいどうなってしまうのだろうか?
多重債務時代に、「もう自己破産しかない」と思った時に、いつもも心の中にあったのは不安です。
「タダではすまないぞ」ということは何となくわかってはいるけど、全体像がつかめないのです。
最悪の状態、例えば家も財産も何もかも失って路頭に迷う姿を想像したり。
あるいは、「以外と実際にしてみたら、どうってことなかった」なんていうかすかな期待も。
多重債務から抜け出すには自己破産しかないのだけれど、どうしてもその一歩が踏み出せないという気持ちの裏には、こんな葛藤があるのです。
そんな気持ちになるのは、やはり「債務整理後の生活」について不安が残るからでしょう。
私もそうでした。
債務整理後の生活も結構苦しい
自己破産ではなかったけれど、債務整理後の生活が非常に苦しかったので、「こんなことなら多重債務の時の方がまだまし」とまで思ったこともあります。
だけど、今となっては「債務整理して本当に良かった」と思いますね。
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あのまま多重債務生活を続けていても、借金はどんどん増え、反比例するように収入は減っていましたから、いまだに「利息だけを返す生活」が続いていたでしょう。
「利息だけを返す」ということは、元金は何年経っても無くならないのです。
これはもう、致命的なことですよね。
一生懸命返しているつもりが、5年経っても10年経っても借金が1円たりとも減らないなんて・・・
いや、そんなことではなく、もつと根本的な生きる気力を失い、食べることさえできずに、もしかしたらホームレスになってしまっていたかもしれません。
もう自分の収入ではどうにもならない借金を抱えてしまったら、宝くじに当たって大金を手にするというような夢みたいな出来事が起こらない限り、どうしようもないということ。
人の二倍も三倍も働いてみたり、食事を一食抜かしてみたりということもしてみたのですが、体を壊して終わりです。
生活が破綻した上、体まで壊してしまったら・・・
もう何も残りませんから。
家族でも居れば、家族も道連れにしてしまうのは必須です。
結論 債務整理をするなら早いほうが良い
確かに、自己破産をすると、クレジットカード会社から購入した商品を返すように言われれば返さなくてはならないですし、家はおろか財産はほとんど差し押さえられます。
とは言え、クレジットカード会社からすべての商品についてのお尋ねがあるわけではないですし、財産と言っても「20万円以上の価値のあるもの」ということになっていますので、日常生活で使っているものは、ほとんど取り上げられることはないでしょう。
自己破産に限らず、債務整理をすれば5年~10 年の間はクレジットカードは作れないしローンも組めませんが、その期間が過ぎれば、また作れる可能性はあるのです。
自己破産後の生活は、決して良いわけではなく、生活が苦しい状態は続きますが、やはり「借金」という心のタガが取れるということだけでも、精神的にはとても楽になります。
それでも「債務整理をしないで、どんなに苦労しても借金を返す」という選択肢もあるわけですから、最終的には本人次第ということですよね。
ただ、債務整理後の生活を不安だけが理由で自己破産を決意できないのなら、一歩踏み出した方が良いでしょう。