夜逃げして借金の時効を待つ?
いつも書いていますが、やっぱり借金は返すべきなのです。
それでも、どうしても返せなかったら、債務整理という方法がありますよ、ということ。
安易に債務整理を選んでしまうと、その後の生き方も消極的になったり自暴自棄になってしまう可能性が高いです。
「夜逃げして借金の時効を待つ?」という考え方もありますが、誰でもできるということではありません。
むしろ、逃げ切ったら奇跡?と思うくらい、さまざまな条件をクリアしないと時効にはこぎつけないのです。
確かに、借金の契約日か最後に返済をした日から数えて5年経てば、事実上は借金の時効を迎えられたことになりますが、途中で訴訟を起こされたり、内容証明郵便での請求書が送られてきたりした場合、時効は中断してしまいます。
ただし、どんなに電話で脅されても、一切電話に出ないとか、訪問されてもとことん居留守を使い続けるなどすれば、それだけで中断になることは無いそうです。
だけど、果たしてそんなことができるのでしょうか?
実際に借金が時効になった男性の話
ネットで見つけた「400万円の借金が時効になった男性の話」では、「私は、基本的に借金は払いたいと思っていました。だから債務整理の手続きもせずに頑張ってきたのです。
だけど、お金が無いのこどうしようもなく、ただただ借金の督促におびえる日々でした。」ということ。
つまり、最初から逃げる気持ちは無かったのです。
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「いつかは成功して、借金全額耳を揃えて支払う」と自分に言い聞かせ、がむしゃらに仕事を頑張って、少しづつでも借金を返せる生活になった矢先、取引先が倒産して、また一から出直すことに。
その間も、容赦なく続く督促の電話やDMの嵐に、何度気持ちが挫けそうになったことか。
中には、「減額提案書」を送ってきて、協議に持ち込もうとする良心的な?金融業者も居るそうですが、「少しでも安くしてくれるなら、今のままで居るより数倍マシ」とばかりに署名してしまうと、借金していることを認めたことになり、そこからまた時効の数え直しになるのです。
まあ、「借金をしたことを認める」も何も、実際にしているわけですが・・・
借金の時効を迎えるには運と強靭な精神力が必要
とにかく、この男性の場合は、電話で声を荒らげようが、家まで取り立てに来られようが、耐え忍んできたわけです。
「内容証明郵便でない限り督促状は正式な取り立てにはならない」、という言葉を信じて、葉書も破り捨てていたそうです。
「耐え忍んで」もちょっと違う気もしますけど、「いつか自分の手で返せるようになるまでは」という思いだったんですね。
結果、運が良いことに、途中で訴訟を起こされることも無く、時効を迎えたということですが、感想としては「もう二度とこのような体験はしたくないことと、時効になって助かったけれど、債権者の方には申し訳なかったと思います。」ということ。
多分、最初からこの男性が借金から逃れるために時効を目指していたのなら、こういった結末は迎えられなかったでしょう。
そのくらい、過酷で精神的にも追い込まれていた5年間だった、と。
時効にならなかった300万円超のお金は、なんとか全額返済できたということですが、安易な気持ちで乗り越えられることでは無いですね。