自己破産しても人生が終わるわけではない
自己破産は人生の終わり、破産したら何もかも失くしてしまう、というのが一般的な意見ですよね。
今は昔ほど悲観的では無いにしろ、基本的な考えは変わらないでしょう。
それでも、普通のサラリーマンやパート勤めの方が自己破産した場合、財産をすべて没収されると言っても、実際には個々の財産的価値が20万円以下であれば取られないし、家も賃貸であれば出て行かなくても良いのです。
会社に破産したことが知られることはまず無いので、そのまま勤めていてもOK。
万が一会社に知られることがあっても、「破産した」ことで社員を辞めさせることはできません。
まあ、相当居づらくはなるでしょうが。
だから、全く生活に影響が出ないわけではないでしょうが、破産後も収入と住まいは確保できるのですから、当座の暮らしに困ることは無いですね。
精神的なダメージの方が大きいかな?
個人事業主が自己破産した場合は?
問題なのは、個人事業主や自営業者が破産した場合。
普通「会社が倒産した」と言いますが、事業がうまくいかなくなって資金繰りができなくなったり、取引先への支払いが滞ってしまったりということで決心するケースがほとんどでしょう。
そのまま店をたたんだり、事業を止める場合は良いのですが、「借金を一度精算して、もう一度同じ仕事で巻き返したい」という場合も多いです。
うちの場合も個人事業主だったのですが、「そのまま同じ仕事を続けたい」意思はありました。
それでも、結局は「事業資金が借りられない」という理由で、一時アルバイトをしたりパート勤務で食いつないだりしていましたね。
では、個人事業主や自営業者が破産した場合、仕事を続けるのは不可能か?と言われれば、そんなことは無いと思います。
ただ、
◯事業に必要な道具や機械を事業資産として処分される可能性が大
通常、生活に必要な家財道具などは、そのまま所有することを認められるのですが、事業資産に関しては処分されると思った方が良いでしょう
◯今までの契約をすべて解消しなければならないこと
人を雇っていた場合は一度解雇する必要がありますし、事務所を借りていた場合は賃貸契約は一度白紙に戻す必要があります。
◯事業資金が借りられない
自己破産してしまえば、新たなローンは組めませんし借り入れをできません。
と、これだけの壁が立ちはだかるのです。
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自宅と職場を同時に無くすかもしれないけど、道は閉ざされてはいない
しかも、自宅を事務所として使っていた場合は、自己所有の財産ですから自宅は処分されます。
つまり、自己破産した途端に、住むところと仕事場を同時に無くすというわけですね。
法律上は、「破産したら同じ事業を引き続き継続してはならない」なんていうことはないので、その辺は自由にできるはずなのですが、その意外の部分でがんじがらめになってしまうのです。
そのまま事業を続ける場合でも、一度アルバイトや会社勤務に就いて、お金を貯めてから再度挑戦するということにならざるを得ない、というのが本当のところでしょう。
私が債務整理を弁護士さんにお願いした時にも、「自営業は続けられないことは無いけど、事業資金が借りられなくなるし、備品なども処分されるので、続けるのは難しくなるでしょう。」と言われましたから。
できれば、そんなオーナーのための資金援助制度みたいなものがあれば良いのですが、新しく事業を始めることすら、今は難しくなってきていますよね。
それでも、公的資金などを利用して、新たな商売を始めることも可能ですし、手に職があれば、時間はかかるかもしれないけど、元の仕事で成功することもできるのです。
「もうだめだ」と簡単に諦めるのが一番いけないこと、なんですよね。
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