自己破産の手続き前にクレジットカードが買ったものはどうなる?
多重債務で、自己破産以外に方法がないと腹をくくっていても、「自己破産したらどうなるんだろう?と考えると、不安で不安で仕方がありません。
不安材料の中に、「自己破産したら、クレジットカードで買ったものを全部返さないといけないの?」という疑問もあるでしょう。
今現在多重債務でなくても、「自己破産すれば借金はなくなるけど、クレジットカードで買ったものはどうなるんだろう?」という素朴な疑問を持つ方も多いでしょう。
原則的には「全部返す」のが当たり前なのでしょうが、「返せ」と言われることはあまり無いようです。
現金が無い時など、いろいろと細かいものまで買ってしまうことが多いので、実際には「すべて返す」というのは不可能ですしね。
例えば、数ヶ月前に購入した生鮮食品などは、今さら返すことはできません。
自己破産をすると、すべての資産が取り上げられますが、生活に必要なものは残しておくことが許されます。
具体的には、1個20万円程度の価値があるもの以外です。
これはいろいろな受け取り方があると思いますが、普通は「売れば同等の金額になるもの」ではないでしょうか。
家、車、高級家電、高級家具、ブランドバッグ、時計とか、そういうお金に余裕がある時に購入するもの、とも言えますね。
そうはいっても、多重債務で困ってしまって、最低限の生活もできなくなってしまった人の最終的な選択が自己破産ですから、そんなにたくさんの高級品を持っているとは思えません。
ただ、もし申告時に持っていたとしたら、素直に差し出した方がいいと思いますよ。
下手に隠すと、後でわかったときに「悪意がある」と取られてしまいますから。
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各カード会社で対応に違いがあることも
「クレジットカードで購入したもの」についてですが、これは各カード会社で対応がかなり違うということです。
ほとんど何も言われないところが多いみたいですが、直前に数千円の買い物をしても「返品」を命じられることもあるそうです。
ある人は、多重債務で現金がほとんど無い中、会社もくびになって求職中だったのですが、「面接に来ていくワイシャツも無い」ということで、ノーブランドの数千円のワイシャツを購入したそうです。
で、その仕事もダメになり、借金を返済するメドが立たずに、やむなく自己破産を決断したのですが、自己破産の手続きを始めたらすぐに、カード会社から「シャツ代の返還」を要求されたとのこと。
まあ、もともとカード会社からお金を借りて商品を購入しているわけですから、少額であっても返さなければならないというのは当然のことかもしれません。
とは言え、購入したものをすべて返せと言われることはまずないと思いますので、そんなに怖がらなくてもいいのではないでしょうか。
ただ、「返還を求められるかもしれない」ということは頭に入れておいたほうがいいですね。
クレジットカードの現金化と受け取られることもある
では、例えば、自己破産をする直前に高級ブランドバッグを購入した場合はどうなると思いますか?
クレジットカード会社に「ははあ、この人は現金に変えるつもりだったのでは?」と疑われても仕方がないですよね。
お金に困っている人が何をするかはもうバレバレなのですよ。
「クレジットカードの現金化」と同じで、法律的にはセーフかもしれませんが、クレジットカードの利用規約には違反しています。
この場合、「購入したバッグを返還する」だけでは済まず、悪質も判断されれば、自己破産できない可能性も。
破産を「一度だけ借金を許してもらえる法律」と考えれば、とてもじゃないけどできないですよね。
せっかくやっとのことで決断をして、自己破産の手続きを始めたのに、免責が降りないのは痛恨の極みではないでしょうか。
借金がそのまま残るだけでなく、これまで支払ってきた滞納分を加えて全額返済を迫られることもあるのですから。
「どうせ破産するんだから、最後に高級ブランド品でも買おう」なんて、自暴自棄になることだけはやめましょう。
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