なぜ宝くじの当選金を受け取らないのか?驚きの理由とは
「宝くじが当たったら、何に使おう?」
そんな夢を見ながら購入する人がほとんどでしょう。しかし、実際には宝くじに当選しても、受け取らない人が存在します。驚くべきことに、毎年の未換金額は約100億円にも達し、令和5年度には4億円以上の当選金が1本、1億円以上の当選金が7本もあったのです。
「当てたくて買ったのでは?」と思うのに、なぜ換金しないのでしょうか?本記事では、その謎と背景を探っていきます。
宝くじの当選金はどこで受け取れるのか?
まず、当選金を受け取る方法を知っておくことが重要です。
- 1万円以下の当選金は、全国の宝くじ売り場で換金可能。
- 10万円以下なら、「10万円マーク」のある売り場で受け取れるが、数字選択式宝くじ(ロト・ナンバーズなど)の場合は専用端末がある売り場でのみ換金可能。
- 50万円以上の高額当選金は、みずほ銀行の本支店(一部除く)でのみ換金可能。
しかし、こうした仕組みがあるにもかかわらず、多くの当選者が換金しないまま期限を迎えてしまうのです。その理由を詳しく見ていきましょう。
理由① 換金期限を知らずに時効を迎える
宝くじには換金期限があり、支払い開始日から1年以内に換金しなければなりません。意外とこの期限を知らずに、「まだ大丈夫」と思っているうちに期限切れになってしまうケースが多いのです。
特に、高額当選の場合はみずほ銀行の窓口での手続きが必要になるため、平日に時間を作るのが難しく、気づいた時には期限が過ぎていたという人も少なくありません。
理由② 高額当選のプレッシャー
宝くじの当選者の名前は公表されませんが、高額当選すると「人生が変わってしまうかもしれない」という不安が生じることがあります。
- 当選が家族や知人に知られたらどうなるのか?
- 知らない人からの借金の申し込みが増えるのでは?
- 詐欺や強盗のターゲットになるかもしれない…
こうした心配が重なり、「受け取らないほうがいい」と考えてしまうケースもあるようです。
理由③ 「高額当選=税金がかかる」と誤解している
実は、宝くじの当選金は非課税です。しかし、「高額の収入=高額な税金がかかる」と思い込んでしまい、税金対策が面倒だからと換金を諦める人もいるようです。
また、会社の仲間や友人と共同購入した場合、当選金をどう分けるかでトラブルになる可能性もあります。特に、売り場で購入した場合は、当選金を分配するために購入者全員の本人確認書類が必要になるため、手続きの面倒さから換金を諦める人もいるのです。
理由④ 当選券を紛失・未確認のまま
そもそも「当たっていることに気づいていない」というケースも多々あります。宝くじを買ったはいいものの、そのまま確認せずにしまい込んでいたり、うっかり捨ててしまったりすることがあるのです。
実際に、駅や列車の忘れ物の中に宝くじが含まれていたという話もあり、持ち主が気づかぬまま時効を迎えるパターンは珍しくありません。
理由⑤ そもそも売れ残りのくじだった
販売終了後、売れ残った宝くじは回収され、抽選時には「すべて販売済み」の状態になります。つまり、当選番号が売れ残りのくじに該当することもあるのです。この場合、どれだけ高額の当選金でも、そもそも持ち主がいないため、受け取る人がいません。
時効を迎えた当選金はどうなる?
期限内に換金されなかった当選金は「時効当選金」となり、そのまま消えるわけではありません。全額が各都道府県や指定都市に納められ、以下のような公共のために活用されます。
- 福祉活動や地域振興
- 教育施設や防災対策
- 公共事業の資金
つまり、受け取らなかった当選金も社会の役に立っているのです。
せっかくの当選金を逃さないために
「もしかしたら、当たっているかも?」と少しでも思ったら、まずは当選番号を確認しましょう。そして、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- 換金期限を忘れずにチェックする
- 高額当選時の手続き方法を事前に知っておく
- 購入した宝くじは必ず保管し、定期的に確認する
せっかく当たった宝くじ、無駄にしないようにしっかりと手続きを行いましょう!