きらめくドールの世界へようこそ!でも、その「沼」は思ったより深くて…
皆さん、何がきっかけで「沼」にハマりましたか? 私の場合は、友人の家で出会った一体のドールだったんです。棚に美しく飾られたその小さな存在に、私は一瞬で心を奪われました。「これ、何?」と聞くと、友人が「ボークスのスーパードルフィーだよ」と誇らしげに教えてくれました。ガラスみたいな瞳、繊細な指先、そして豊かな表情。まるで生きているような存在感に、すっかり魅了されてしまったんです。
その日から、私の「ドール沼」への道が始まりました。
家に帰って夢中で検索すると、そこは広大な世界!ボークス、アゾン、プーリプ…知らない名前のドールたちが次々と現れて、見るたびに「可愛い!」とため息ばかり。気づけば、オーナーさんたちのブログやSNSを何時間も巡っていました。「これはただの人形じゃない」と感じた瞬間、もう後戻りはできなかったんですよね。
最初の子をお迎えするまで、実は3ヶ月も悩みました。どのドールにしようか、どんなメイクがいいかな、初心者にはどのサイズが扱いやすいんだろうって、眠れないくらい考えたんです。そして、ついに我が家に小さな箱が届いた日の興奮は、今でも忘れられません。
箱を開けた瞬間、そこにいたのは、私だけを見つめてくれる特別な存在でした。思わず「はじめまして、これからよろしくね」なんて話しかけていました。当時はちょっと恥ずかしかったこの行動も、今では多くのドールオーナーさんが経験する「あるある」なんだって知りました(笑)。
【リアルすぎて共感必至】“沼落ち”の全記録
ドールの魅力って、一言では語り尽くせませんよね。まずは、その圧倒的な美しさ。でも、一番の魅力は「世界に一つだけの存在」になることだと思っています。工場で生産されていても、メイクやウィッグ、お洋服の組み合わせで、その子の個性は無限に広がるんです。
私が最初にお迎えしたのは、「ひかり」と名付けた27cmの女の子。この子が来てから、私の休日は一変しました。
まず始めたのは、ひかりのためのお洋服探し。ドールサイズの小さなお洋服を求めて、専門店を巡るのが本当に楽しくて。でも、だんだん「この子には、こんな服が似合うはず!」という思いが強くなって、不器用な私がなんと、自分で服を作り始めたんです!
そして、写真撮影にも夢中になりました。窓際で、公園で、季節のお花と一緒に…ひかりを色々な場所に連れ出して写真を撮る時間は、何にも代えがたい喜びでした。SNSに投稿すると、同じ趣味の仲間から「可愛い!」「素敵ですね」なんてコメントが届くのがまた嬉しくて。
気づけば、家にはドール専用の棚ができ、カメラの腕もちょっと上がり、裁縫道具も充実。ひかりの家族も、一人、また一人と増えていきました。
ドールは「飾るだけ」じゃないんです。着せ替えたり、ポーズを考えたり、写真を撮ったり、時には物語を考えたり…。日常の中に、小さな「非日常」と「創造」の楽しみを与えてくれる、最高のパートナーなんですよね。
それに、この趣味を通じて人の輪が広がったのも、素晴らしい経験でした。オフ会で出会う仲間たちは、年齢も職業もバラバラ。でも、ドールへの愛情はみんな一緒なんです。初対面でも「そのウィッグ、どこで買ったんですか?」「このドレス、手作りですか?すごい!」なんて、すぐにお互いのドールを囲んで話が弾みます。そんな仲間との交流が、趣味をさらに深く、楽しいものにしてくれました。
一体買ったら止まらない!沼の深さがヤバすぎた
でも、そんな楽しい日々に夢中になるあまり、私のお財布はどんどん軽くなっていきました。「このくらいなら大丈夫」なんて自分に言い聞かせながら、新作ドールの予約ボタンを押す毎日…。
ドール本体だけでも安くはないのに、本当の「沼」はその先にありました。お迎えした子には、ウィッグも、アイ(瞳)も、お洋服も必要です。最初は「最低限で」と思っていたはずが、SNSで見る素敵なコーディネートに憧れて、「あの子にはこの服も似合うかも」「季節ごとのドレスも欲しいな」って、欲望はどんどんエスカレートしていきました。
「ヤバいかも…」と気づいたのは、クレジットカードの明細を見た時でした。
ドールショップや通販サイトの名前がずらりと並んだ明細書。その合計額を見て、本当に目が点になりました。趣味に使ったお金だけで、家賃の半分を超えていたんです。特に怖かったのが、いつの間にか膨れ上がっていたリボ払いの残高。「毎月の支払いは少ないから大丈夫」なんて思っていた自分を、本気で叱りたくなりました。
頭では「このままじゃマズい」と分かっていても、限定品が出ると「今買わないと二度と手に入らない!」という焦りから、また買ってしまう…。そんな悪循環に陥っていました。
転機になったのは、長年の夢だった海外旅行の計画を立てようとした時です。貯金箱を開けたら、想像していたよりずっと少ない金額しかなくて、本当にショックでした。本来なら貯まっていたはずのお金が、ドールのために消えていたんです。
部屋に並ぶドールたちを見つめながら、複雑な気持ちになりました。どの子も大切だけど、この子たちのために私は何を犠牲にしてきたんだろうって。特に、衝動買いした結果、あまり構ってあげられていない子の存在に気づいた時は、本当に自己嫌悪に陥りました。
反省の日々と、コミュニティが教えてくれたこと
このままじゃダメだ。そう決心した私は、まず自分の「お金の使い方」と「ドールとの向き合い方」を真剣に見直すことにしました。
辛い決断でしたが、数体のドールを手放すことに。新しいオーナーさんに大切にしてもらうことを願いながら出品した時、胸がすごく痛みました。でも、部屋が少し片付くと、不思議と心も整理されていく感覚があったんです。
そして、SNSで正直に「お金を使いすぎてしまって悩んでいます」と打ち明けてみました。すると、「私もそうだった!」「分かりすぎる…」という共感のメッセージがたくさん届いたんです!悩んでいるのは私だけじゃなかったんだと知って、どれだけ救われたか分かりません。
ベテランオーナーさんからは「数を減らしても、一体一体との関係が深まるから大丈夫。数より質だよ」と教わりました。また、ある方は「月々の趣味予算を決めて、その中で楽しむようにしてる」と具体的な方法を教えてくれました。
こうしたコミュニティの仲間からの温かい言葉やアドバイスのおかげで、私は自分なりのルールを見つけることができたんです。
私が見つけた、ドール趣味と賢く付き合うための方法
最後に、私が実践して効果があった「お金を使いすぎないための対策」をいくつか紹介させてくださいね。
- 趣味専用の口座を作る!給料日に「今月、趣味に使っていい金額」を決めて、その口座に移します。ドールに関する買い物は、必ずこの口座から支払うようにする。これだけで、生活費を圧迫する心配がなくなりました。
- 「24時間ルール」を導入する!「欲しい!」と思っても、その場ですぐに買わない。必ず一日待って、冷静になってから「本当に必要か?」を考えます。意外と、翌日には「なくても大丈夫かな」と思えることが多いんですよ。
- SNSとの付き合い方を見直す!新作情報やセール告知は、やっぱり魅力的ですよね。でも、それが衝動買いの引き金になることも。だから、情報を見る時間を決めたり、一時的にフォローを外したりして、心の平穏を保つようにしています。
- 「今あるもの」で楽しむ創造力を持つ!新しいものを買う前に、「今持っている服で、新しいコーディネートはできないかな?」「この子に似合う小物を手作りしてみようかな?」と考えるようにしました。制限がある方が、かえってアイデアが湧いてくることもあります。
このようにお金との付き合い方を見直したことで、私はドール趣味との健全な関係を取り戻すことができました。以前のように「お金がない」という不安に追われることもなくなり、心から趣味を楽しめるようになったんです。
ドール趣味は、本当に奥が深くて、人生を豊かにしてくれます。だからこそ、長く、楽しく続けるために、自分なりのルールを見つけることが大切なんだなと、今は心からそう思っています。